1.概況
本日の日経平均は18円安の2万2644円と小幅に下落しました。TOPIXやJPX日経400も下落しましたが、東証2部指数や新興市場のマザーズ指数は上昇しています。マザーズ指数は1.8%高と大きく上昇しました。日経平均は3円高とほぼ横ばいで寄り付くと小幅なマイナスに転じる場面もありましたが、再びプラス圏に浮上するとその後は上げ幅を拡大する堅調な展開となりました。前場を87円高で終えた日経平均は後場寄り後に137円高と1日の高値をつけました。しかし日経平均はその後急速に上げ幅を縮めてマイナスに転じると50円以上下げる場面もありました。その後は持ち直し昨日の終値近辺でもみ合った日経平均は結局18円安で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆5466億円となりました。東証33業種は海運業や情報・通信業、パルプ・紙、機械など12業種が上昇しました。一方で石油石炭製品やゴム製品、食料品、建設業など21業種が下げています。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は高安まちまちでした。売買代金トップのソフトバンクグループ(9984)は昨日に続き5%近い大幅高となりました。また、キーエンス(6861)、三菱UFJ(8306)、NTT(9432)が上昇しました。NTTは堅調な決算が好感され3.6%高となりました。一方で任天堂(7974)が小幅に下げたほか、本日の13時半に決算発表を行った資生堂(4911)は大幅な増収増益で業績予想を上方修正しましたが、期待ほどではないとの見方から発表後に大きく売られて4.4%安となっています。また、東海カーボン(5301)も決算が物足りないとの評価からか7.4%の大幅安となりました。デジタル一眼レフカメラなどの映像事業で高価格帯の販売が増えたことで大幅な増益を達成し、業績予想を上方修正したニコン(7731)が買われて9%超上昇しました。一方で業績予想を下方修正したソーシャルゲームを手がけるKLab(3656)は19%超下落しました。

【VIEW POINT: 明日への視点】
一時は130円以上上昇する場面もあった日経平均ですが、なかなか勢いよく上昇とはいかず急落し結局小幅に下落しました。やはり米中の貿易戦争というリスク要因がある中ではなかなか腰を入れた買いが入ってきづらいようです。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)