NYダウ: 25628.91 △126.73 (8/7)
NASDAQ: 7883.66 △23.99 (8/7)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は好調な企業業績を好感した買いが続いたほか、中国市場の大幅高などアジアや欧州市場の株高を好感して続伸となりました。49ドル高でスタートししばらくして190ドル高まで買われその後も堅調に推移したダウ平均は、引けにかけて上げ幅を縮めたものの結局126ドル高の25,628ドルと3日続伸となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も23ポイント高の7,883ポイントと6日続伸となりました。
2.経済指標等
6月の米消費者信用残高は前月比102億ドル増の3兆9076億ドルとなりました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうちエネルギーや資本財・サービス、金融などの7業種が上げました。一方で生活必需品や不動産などの4業種が下げています。
4.個別銘柄動向
電気自動車のテスラ(TSLA)が急伸し11%近く上昇しました。イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が1株420ドルで株式を非公開化する考えを表明したことや、サウジアラビアの政府系ファンドが大量にテスラ株を取得していたと伝わったことなどで買いを集めました。レンタカーのハーツ・グローバル(HTZ)も決算で売上高が市場予想を上回る増収となり、1株損失も市場予想以上に縮小したことで急伸し24%を超える上昇となっています。また、決算で通期の売上高の見通しを上方修正した手作り品の電子商取引サイトを運営するエッツィー(ETSY)も3%を上回る上昇となり上場来高値を付けています。一方で利益の見通しを引き下げた食品のディーン・フーズ(DF)が急落し15%余り下げています。ホテル大手のマリオット・インターナショナル(MAR)も決算で売上高が市場予想を下回ったことで4%近く下げています。さらに決算で1株利益が市場予想を大幅に下回ったCATV向けの番組制作・配信を手掛けるディスカバリー・コミュニケーションズ(DISCA)が5%余り下げています。
5.為替・金利等
長期金利は0.03%高い2.97%となりました。ドル円は111円台前半で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
米国市場は続伸したものの、昨日の日本市場が中国市場の上昇を先に織り込む格好で上昇していることから、本日の日本市場は小動きでのスタートが予想されます。こうしたなか中国の貿易統計の発表も予定されていることもあり本日も中国市場の動向をにらみながらの展開となりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)