NYダウ: 25326.16  ▼7.66 (8/2)
NASDAQ: 7802.69  △95.40 (8/2)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は高安まちまちとなりました。ダウ平均は米中貿易摩擦が引き続き懸念され取引開始直後に213ドル安まで売られましたが、アップル(AAPL)などのハイテク株に買いが入り下げ幅を縮めると午後に入ってプラスに転じ、その後は前日終値を挟んで小幅に揉み合う展開となりました。結局ダウ平均は7ドル安の25,326ドルと小幅続落となっています。一方でS&P500株価指数が13ポイント高の2,827ポイントと反発したほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も95ポイント高の7,802ポイントと3日続伸となり1%を超える大幅上昇となっています。

2.経済指標等
先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比1000件増の21万8000件となりましたが市場予想ほど悪化しませんでした。また、6月の米製造業受注は前月比0.7%増となり市場予想と一致しています。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち7業種が上げ、情報技術と生活必需品が1%を超える上昇となりました。一方で素材や不動産などの4業種が下げています。

4.個別銘柄動向
決算を好感した買いが続きアップルが3%近く上昇し前日に続いて上場来高値を更新し、時価総額が米上場企業として初めて1兆ドルを超えました。こうしたなか他のハイテク株にも買いが波及しアマゾン・ドット・コム(AMZN)やフェイスブック(FB)が2%以上上げたほか、ネットフリックス(NFLX)やインテル(INTC)、マイクロソフト(MSFT)なども1%を超える上昇となっています。また、目標株価と投資判断の引き上げを受けて電気自動車のテスラ(TSLA)が急伸し16%余り上げています。また、携帯電話3位のTモバイルUS(TMUS)も決算で1株利益が市場予想を上回ったことで5%近く上げています。一方でダウ・デュポン(DWDP)が2%以上下げダウ平均構成銘柄で下落率トップとなりました。決算は市場予想を上回る増収増益となったものの、利益見通しが市場予想を下回ったことで売られました。同じく利益見通しが市場予想を下回った鉄鋼大手のUSスチール(X)も急落し10%余り下げています。

5.為替・金利等
長期金利は0.02%低い2.98%となりました。ドル円は111円台後半で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は米国市場でナスダック総合株価指数が大幅高となったことから堅調なスタートが予想されます。こうしたなか本日もドル円や中国市場の動向をにらみながらとなりそうですが、日経平均が5日移動平均線(昨日時点で22,614円)を上回ってさらに上値を伸ばすような展開となるかがポイントとなりそうです。また、本日は取引時間中(後場の13時25分)にトヨタ(7203)が決算を発表する予定で注目を集めそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)