NYダウ: 25451.06  ▼76.01 (7/27)
NASDAQ: 7737.42  ▼114.77 (7/27)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
先週末の米国市場はインテル(INTC)やツイッター(TWTR)が急落するなかハイテク株に売りが出て下落しました。午前中は前日終値をわずかに下回ったところで下げ渋り底堅さをみせると小幅高で推移する場面が多かったダウ平均ですが、上値が伸び悩むなか昼過ぎから売りが優勢となり下げ幅を広げる展開となりました。157ドル安まで売られた後持ち直したダウ平均ですが結局76ドル安の25,451ドルと4日ぶりに反落して取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は114ポイント安の7,737ポイントと1%を超える大幅下落となっています。

2.経済指標等
4-6月期の米実質GDP速報値は年率換算で前期比4.1%増と高い伸びとなりましたが、市場予想は下回りました。一方で7月の米ミシガン大学消費者態度指数確報値は97.9と速報値から0.8ポイント上方修正され市場予想も上回りました。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち7業種が下げ、情報技術が2%近く下落したほか、不動産も1%近く下げました。一方で電気通信サービスと金融、生活必需品が上げ、電気通信サービスは2%近く上昇しました。資本財・サービスは変わらずでした。

4.個別銘柄動向
インテルが8%を超える下落となりダウ平均を1銘柄で30ドル余り押し下げました。決算は市場予想を上回る増収増益だったものの、データセンター向け売上高が市場予想を下回ったことで投資判断の引き下げが相次いだことから売りがかさみました。また、ツイッターも急落し20%余り下げました。不正アカウントの削除を進めたことで月間利用者数が大幅に減り、今後も減少し続ける可能性があるとの見通しを示したことが嫌気されました。エクソンモービル(XOM)も決算で1株利益が市場予想を下回ったことで3%近く下げています。一方で決算で純利益が過去最高となったアマゾン・ドット・コム(AMZN)が堅調で上場来高値を更新しています。半導体製造装置メーカーのラム・リサーチ(LRCX)も決算が市場予想を上回ったことで7%以上上昇しています。

5.為替・金利等
長期金利は米GDPが市場予想を下回ったことで0.02%低い2.95%となりましたドル円は111円近辺で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は米国株安を受けて下落してのスタートが予想されます。明日に日銀の金融政策決定会合の結果発表を控え様子見となりやすいなかで日経平均が下げ渋るかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)