NYダウ: 24919.66 △143.07 (7/10)
NASDAQ: 7759.20 △3.00 (7/10)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は米中貿易摩擦に関して新たな悪材料が出ないなか前日までの堅調な地合いを引き継いで4日続伸となりました。30ドル高でスタートしたダウ平均は170ドル高近くまで上げ幅を広げた後上値が伸び悩むと昼過ぎに80ドル高程度まで弱含む場面もありましたが、その後持ち直し結局143ドル高の24,919ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も3ポイント高の7,759ポイントとなっています。
2.経済指標等
主要な経済指標の発表はありませんでした。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち金融を除く10業種が上げました。そのなかでも生活必需品と電気通信サービスが1%を超える上昇となったほか、公益事業も1%近く上げています。
4.個別銘柄動向
決算で1株利益が市場予想を上回ったペプシコ(PEP)が5%近く上げました。また、ホームセンター大手のロウズ(LOW)も経営体制の刷新を発表したことで2%以上上昇しています。開発中の肺がん診断向け血液検査に有効な結果が出たと発表したオンコサイト(OCX)も急伸し13%余り上げています。一方で2019年1月期の売上高見通しが市場予想を下回った百貨店のノードストローム(JWN)が投資判断の引き下げもあり2%を超える下落となりました。投資判断と目標株価の引き下げを受けて自動車ディーラーのオートネーション(AN)も4%以上下げました。メキシコ料理チェーンのチポトレ・メキシカン・グリル(CMG)も投資判断の引き下げで2%余り下げています。
5.為替・金利等
長期金利は変わらずの2.85%となりました。ドル円は110円台後半で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
日本時間の朝方にトランプ米政権が2000億ドルの中国製品への追加関税リストを早ければ10日中にも発表すると伝わったことから本日の日本市場は下落してのスタートが予想されます。昨日までの3日間で650円近く上昇し利益確定の売りが出やすいなかで日経平均が下げ渋り底堅さをみせるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)