1.概況
本日の日経平均は68円安の2万1717円と続落しました。東証2部指数や新興市場のマザーズ指数も下落しましたがTOPIXやJPX日経400は小幅上昇と主要指数は高安まちまちでした。昨日の米国市場で主要指数が下落したことを受け、日経平均は106円安の2万1679円と続落して寄り付きました。日経平均は寄り付き後も下げ幅を広げると9時40分に181円安と1日の安値をつけました。前場を161円安で終えた日経平均は後場寄りからやや持ち直すとその後も徐々に下げ幅を縮めました。一時は1円安とほぼ横ばいまで値を戻した日経平均ですが引けにかけて再び下げ幅を広げて結局68円安と小幅安で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆1275億円となりました。東証33業種は石油石炭製品、鉱業、倉庫運輸関連など17業種が上昇した一方で電気機器、その他製品、機械など16業種が下げています。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は大きく下げた銘柄が多くなりました。売買代金トップの任天堂(7974)が5%超下げたほか、2位のマネックスグループ(8698)が4.6%安、3位の東京エレクトロン(8035)も4.4%安とそれぞれ大きく下げました。その他ファーストリテイリング(9983)、東海カーボン(5301)、ソニー(6758)、村田製作所(6981)、キーエンス(6861)がいずれも1%台後半から4%程度の大きな下げとなりました。一方でトヨタ自動車(7203)とソフトバンクグループ(9984)は小幅に上昇しました。中国の裁判所が米半導体大手のマイクロン・テクノロジー(MU)に販売差止命令を出したことが嫌気され半導体関連銘柄に売りが広がりました。SUMCO(3436)も5%近く下げたほか、ローツェ(6323)は10%安となりました。その他材料が出たところでは、6月の既存店売上が前年同月比13.1%増と堅調だったスシローグローバルホールディングス(3563)は8%近い大幅高となりました。同じく6月の小売+ネット通販既存店売上高が前年同月比11.9%増と堅調だった服飾大手のユナイテッド・アローズ(7606)も5%近く上昇しました。
【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均は続落しましたがTOPIXは上昇とまちまちでした。大きく売られた半導体関連銘柄の今後の動向が注目されます。引き続き貿易戦争の深刻化とそれに伴う実体経済への影響を注視しながらのセンシティブな展開となりそうです。
(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)