NYダウ: 24216.05  △98.46 (6/28)
NASDAQ: 7503.68  △58.60 (6/28)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は前日に大きく下落した反動で反発しました。ダウ平均は朝方に120ドル安まで売られる場面もありましたが、徐々に買いが優勢となると午後に入って大きく上げ幅を広げる展開となりました。取引終盤に190ドル高まで買われたダウ平均は引けにかけて上げ幅を縮めたものの、結局98ドル高の24,216ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も58ポイント高の7,503ポイントとなっています。

2.経済指標等
1-3月期の米実質国内総生産(GDP)確定値は年率換算で前期比2.0%増と改定値から0.2ポイント下方修正され市場予想も下回りました。また、先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比9千件増の22万7千件となり市場予想を上回る悪化となりました。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち9業種が上げ、電気通信サービスが2%以上上昇したほか、情報技術も1%余り上げました。一方でエネルギーと公益事業が下げています。

4.個別銘柄動向
アマゾン・ドット・コム(AMZN)が処方薬のネット販売を手掛ける企業を買収すると発表したことで競争激化の懸念からドラッグストア株に売りが広がりました。26日からダウ平均の構成銘柄に新たに採用されたドラッグストア大手のウォルグリーン・ブーツ・アライアンス(WBA)が10%近く下げたほか、CVSヘルス(CVS)も6%余り下げ、ライト・エイド(RAD)は11%以上下落しています。また、最高財務責任者(CFO)が11月に退任すると発表したスターバックス(SBUX)も2%を超える下落となりました。さらに成長戦略が物足りないと受け止められた外食のチポトレ・メキシカン・グリル(CMG)も6%以上下げています。一方で決算が市場予想を上回る増収増益となったコンサルティングのアクセンチュア(ACN)が6%近く上げています。同じく決算が市場予想を上回る増収増益となった調味料大手のマコーミック(MKC)も8%以上上昇しています。

5.為替・金利等
長期金利は0.01%高い2.83%となりました。ドル円は110円台半ば近辺で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は米国株高を受けて堅調なスタートが予想されます。こうしたなかで日経平均が5日移動平均線(昨日時点で22,347円)を上回ってくるような展開となるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)