1.概況
本日の日経平均は1円安の2万2270円とほぼ横ばいでした。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数、新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて下落しました。昨日の米国市場で主要指数が下落したことを受け、日経平均は76円安の2万2195円と続落して寄り付きました。日経平均は寄り付き後に急速に下げ幅を広げると9時52分に233円安と1日の安値をつけました。日経平均はその後は持ち直し前場を94円安で終えました。日経平均は後場に入るとじりじりと下げ幅を縮めて一時プラスに転じる場面がありました。日経平均は引けにかけて昨日の終値を挟んだもみ合いとなり、結局1円安とほぼ横ばいで取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆3501億円となりました。東証33業種は鉱業や金属製品、ゴム製品など11業種が上昇しました。一方で空運業、その他金融業、保険業など22業種が下げています。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は高安まちまちでした。売買代金トップにはソニー(6758)が入り2.3%高となったほか、任天堂(7974)、トヨタ自動車(7203)、ファーストリテイリング(9983)、東京エレクトロン(8035)が上昇しました。一方でソフトバンクグループ(9984)が1.2%安となり、三菱UFJ(8306)は小幅安、ガンホー(3765)は変わらずでした。材料が出たところでは、中華チェーンの日高屋を運営するハイデイ日高(7611)が10%近い大幅安となりました。昨日発表した第1四半期の営業利益が前年同期比6%減と冴えなかったことが嫌気されました。ショッピングセンター運営のパルコ(8251)も冴えない決算が嫌気され7%近い大幅安となりました。一方で医薬品メーカーの日本新薬(4516)が6%超の大幅高となりました。筋ジストロフィー薬の臨床試験で良い結果が出たと発表したことが材料視されました。

【VIEW POINT: 明日への視点】
一時は200円以上下落して2万2000円に迫る場面があった日経平均ですが、結局ほぼ横ばいで取引を終えました。小売企業を中心に2月・8月決算銘柄の決算発表が出始めています。冴えない決算を発表すると大幅安となることが目立っており、明日以降も決算発表銘柄の値動きが注目されます。なお、本日の大引け後には大丸や松坂屋を運営するJ.フロント リテイリング(3086)とニトリホールディングス(9843)が発表を行っています。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)