1.概況
本日の日経平均は3円高の2万2342円と小幅に反発しました。TOPIXやJPX日経400も上昇しましたが、東証マザーズ指数はほぼ横ばいで東証2部指数は下落と主要指数は高安まちまちでした。昨日の米国市場で主要指数が下落したことを受け日経平均は177円安の2万2160円と続落して寄り付きました。日経平均は寄り付き後に下げ幅を広げて一時は234円安の安値を付けました。日経平均はその後じりじりと持ち直し前場を116円安で終えました。日経平均は後場に入って更に下げ幅を縮めるとプラスに転じました。その後は昨日の終値を挟んだもみ合いとなり結局3円高と小幅高で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆3416億円となりました。東証33業種は電気・ガス業や水産・農林業など23業種が上昇しました。一方で石油石炭製品やサービス業など10業種が下げています。なお、東証1部の騰落レシオは小幅に上昇し78%となりました。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は高安まちまちでした。売買代金トップの任天堂(7974)が小幅に下げたほか、ソフトバンクグループ(9984)、トヨタ自動車(7203)、ファーストリテイリング(9983)、ソニー(6758)、村田製作所(6981)が下げました。中でもファーストリテイリングは3%近く下落し日経平均を53円強引き下げています。一方で三菱UFJ(8306)、東京エレクトロン(8035)、東海カーボン(5301)、SUMCO(3436)が上昇しました。その他材料が出たところでは、第1四半期の営業利益が前年同期比5.7%増としっかりだった高島屋(8233)が1.8%高としっかりでした。また、自転車販売大手のあさひ(3333)も好調な第1四半期の決算が評価され14.2%高と急騰しました。一方で第1四半期の営業利益が前年同期比31.7%の減益と冴えなかった大手衣料品のしまむら(8227)は16%近い大幅安となっています。
【VIEW POINT: 明日への視点】
一時は200円以上値を下げた日経平均ですが持ち直して小幅高と底堅さを示しました。日経平均の予想PERは13倍台前半と割安感があるほか、東証1部の騰落レシオも一般的に売られ過ぎの水準とされる80%を割り込んでいることから押し目買いが入りやすかったとみられます。引き続き米中の貿易戦争問題やそれを受けた米国株動向をにらみながらの展開となりそうです。
(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)