NYダウ: 25322.31  △5.78 (6/11)
NASDAQ: 7659.93  △14.41 (6/11)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は多くの重要イベントを控え様子見となるなか小幅に続伸となりました。前日終値を挟んで小幅に揉み合う展開でスタートしたダウ平均は、昼前から買いが優勢となり昼過ぎには一時86ドル高まで買われました。その後も堅調に推移していたダウ平均ですが引けにかけて上げ幅を一気に縮めると結局5ドル高の25,322ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も14ポイント高の7,659ポイントとなっています。

2.経済指標等
主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち生活必需品や電気通信サービス、エネルギーなどの7業種が上げました。一方で公益事業や金融などの4業種が下げています。

4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄ではユナイテッドヘルス・グループ(UNH)が1%を超える上昇となったほか、シェブロン(CVX)も1%近く上げました。一方でマクドナルド(MCD)とジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)、ファイザー(PFE)が1%以上下落し、インテル(INTC)も1%近く下げました。ダウ平均構成銘柄以外では、医療機器のボストン・サイエンティフィック(BSX)が同業のストライカー(SYK)から買収を持ちかけられたと伝わったことで7%を上回る上昇となりました。ストライカーは買収負担が警戒され5%以上下げています。また、電力大手のパシフィック・ガス・アンド・エレクトリック(PCG)が4%余り下げました。昨秋にカリフォルニア州で発生した大規模な山火事の責任問題が再浮上したことで訴訟リスクを警戒した売りが出ました。

5.為替・金利等
長期金利は0.01%高い2.95%となりました。ドル円は110円近辺で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は円安を受けて上昇してのスタートが予想されます。日本時間の10時から始まる米朝首脳会談に注目が集まりそうですが、こうしたなかで日経平均が節目の23,000円を試すような動きをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)