NYダウ: 24813.69  △178.48 (6/4)
NASDAQ: 7606.46  △52.13 (6/4)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は良好な米雇用統計を好感して大きく上昇した先週末の地合いを引き継いで大幅続伸となりました。取引開始直後に大きく上昇し224ドル高まで買われたダウ平均はその後上値が伸び悩むと午後に150ドル高近くまで上げ幅を縮める場面もみられましたが、引けにかけてやや持ち直すと結局178ドル高の24,813ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は52ポイント高の7,606ポイントとなり、3月12日に付けた史上最高値をほぼ3カ月ぶりに更新しています。

2.経済指標等
4月の米製造業受注は前月比0.8%減となり市場予想も下回りました。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち7業種が上げ、一般消費財・サービスが1%を超える上昇となったほか、不動産も1%近く上げました。一方でエネルギーや公益事業などの4業種が下げ、エネルギーは1%近く下落しています。

4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄中24銘柄が上げました。そのなかでも業績不振に陥っていたブラジル事業子会社を米投資会社に売却すると発表したウォルマート・ストアーズ(WMT)が3%近く上げダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。メルク(MRK)もがん免疫治療薬で有効性を示す検証結果が相次いだことで2%以上上げています。また、開発者向け会議を開催したアップル(AAPL)が1%近く上げ上場来高値を更新したほか、マイクロソフト(MSFT)もソフト共有会社を買収すると発表したことで1%近く上げ上場来高値を付けています。ダウ平均構成銘柄以外でもアマゾン・ドット・コム(AMZN)や動画配信のネットフリックス(NFLX)、画像用半導体のエヌビディア(NVDA)などが揃って上場来高値を更新しました。一方がん免疫治療薬でメルクと競合するブリストル・マイヤーズスクイブ(BMY)が3%余り下げています。

5.為替・金利等
長期金利は0.04%高い2.94%となりました。ドル円は109円台後半で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の22,500円を超えてどこまで上値を伸ばせるかがポイントとなりそうで、25日移動平均線(昨日時点で22,553円)を回復できるかが注目されます。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)