NYダウ: 24635.21 △219.37 (6/1)
NASDAQ: 7554.33 △112.22 (6/1)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
先週末の米国市場は良好な米雇用統計を好感して大きく反発しました。126ドル高でスタートしたダウ平均はしばらくして257ドル高まで買われるとその後も高値圏で堅調に推移し219ドル高の24,635ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も112ポイント高の7,554ポイントとなっています。
2.経済指標等
5月の米雇用統計で非農業部門雇用者数は前月比22万3000人増となり市場予想を上回りました。また、失業率は3.8%と前月から0.1ポイント低下し18年1カ月ぶりの低水準となりました。平均時給も前年同月比2.7%増となり市場予想を上回っています。さらに5月の米ISM製造業景況感指数も58.7と前月から上昇し市場予想を上回りました。4月の米建設支出も年率換算で前月比1.8%増となり市場予想を上回っています。5月の新車販売台数は年率換算で1691万台となりました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち9業種が上げ、情報技術が2%近く上昇したほか、素材とヘルスケア、資本財・サービス、金融も1%を超える上昇となりました。一方で公益事業と生活必需品が下げ、公益事業は1%以上の下落となりました。
4.個別銘柄動向
ハイテク株の上昇が目立ちインテル(INTC)が3%を超える上昇となりダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなったほか、シスコシステムズ(CSCO)とマイクロソフト(MSFT)、アップル(AAPL)も2%前後の上昇となりました。目標株価の引き上げを受けて半導体のアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)も5%近く上げています。また、決算と業績見通しが市場予想を上回ったスポーツ衣料のルルレモン・アスレティカ(LULU)が目標株価の引き上げが相次いだこともあって急伸し16%以上上げています。一方で赤字決算と大規模な店舗閉鎖を発表した総合小売りのシアーズ・ホールディングス(SHLD)が急落し19%近く下げています。
5.為替・金利等
長期金利は良好な米雇用統計を受けて0.04%高い2.90%となりました。ドル円は109円台半ば近辺で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなかで日経平均が朝方の買い一巡後にさらに上値を伸ばすような展開となるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)