1.概況
本日の日経平均は270円安の2万2689円と大幅に続落しました。TOPIXやJPX日経400や新興市場のマザーズ指数も下落しましたが、東証2部指数は小幅に上昇しています。昨日の米国市場で主要指数が下落したことを受け、日経平均は91円安と続落して寄り付きました。日経平均は寄り付き後に盛り返し一時は10円安まで下げ幅を縮めましたが、10時過ぎからドル円が急速に円高に振れると日経平均も下げ幅を広げました。一時は310円安をつける場面があった日経平均は前場を247円安で終えました。日経平均は後場寄りから再びやや下げ幅を広げると安値圏での推移が続きました。日経平均は結局270円安と大きく続落して取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆5421億円となりました。東証33業種は空運業とサービス業の2業種のみ上昇し残る31業種は下落しました。日経平均は270円安と大きく下落しましたが、東証1部の値下がり銘柄数1,182に対し値上がりが800と一定数の銘柄は上昇しています。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄はほとんどが下落しました。売買代金トップの任天堂(7974)が1.8%安となったほか、ソニー(6758)、トヨタ自動車(7203)、マネックスグループ(8698)、三菱UFJ(8306)、ファーストリテイリング(9983)、ソフトバンクグループ(9984)などがいずれも下落しました。売買代金10位に入った東京エレクトロン(8035)は小幅に上げています。材料が出たところでは、子ども服の販売などを手掛ける西松屋チェーン(7545)が4.7%安と大きく下落しました。昨日発表した5月(20日締め)の既存店売上高が前年同月比8.3%減と大きく減少したことが嫌気されました。また、車体部品メーカーのジーテクト(5970)が5%近く下落しました。昨日株式の売出しを行うと発表し、需給悪化が懸念され売られました。
【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均の下落率1.2%に対しTOPIXは0.68%と小幅に収まりました。ファーストリテイリングが3.5%安となり日経平均を64円強引き下げるなど一部値がさ株への売りが日経平均の下げを大きくさせました。日経平均の下げの背景にはドル円が円高に振れたことがあります。トルコリラが急落したことが円高の一因となっており、しばらくはトルコリラの動向に注目が集まりそうです。
(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)