1.概況
本日の日経平均は72円高の2万3002円と3日続伸となり2月2日以来約3ヶ月半ぶりに2万3000円の節目を回復しました。東証2部指数や新興市場のマザーズ指数も上昇した一方でTOPIXやJPX日経400はそれぞれ小幅に下げています。先週末の米国市場でダウ平均がほぼ横ばいだったことから、日経平均も7円高と横ばい圏で寄り付きました。日経平均は9時半に1日の安値をつけるとその後は上げ幅を広げる展開となりました。前引け間際に120円高まで上げ幅を広げた日経平均は112円高で前場を終えました。日経平均は後場に入ると高値圏の狭い値幅での推移が続き、大きな値動きが出ないまま72円高で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆1284億円となりました。東証33業種はガラス土石製品や機械、空運業など15業種が上昇しました。一方で保険業やその他製品、海運業など18業種が下げています。東証1部の値上がり銘柄数1,068に対し値下がり銘柄数は933とほぼ拮抗しています。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は下げた銘柄が多くなりました。売買代金トップの任天堂(7974)が2.6%安となったほか、トヨタ自動車(7203)、三菱UFJ(8306)、東京エレクトロン(8035)、ソニー(6758)などがいずれも下げました。一方で売買代金2位のマネックスグループ(8698)が3.5%高と上昇したほか、売買代金8位の東海カーボン(5301)は5%を超える大幅高となりました。材料が出たところでは、スーパー銭湯を運営する極楽湯ホールディングス(2340)が一時ストップ高となり、終値でも14%近い大幅高となりました。前期業績は26%近い営業減益で着地したものの、今期の売上高予想を前期比20%増、営業利益を85%増と強気な見通しを発表したことが好感されました。また、物流アウトソーシングなどを手掛けるSBSホールディングス(2384)はリコー(7752)の物流子会社の株式の一部を取得して連結子会社化すると発表したことが好感されて、4.4%高となっています。

【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均は約3ヶ月半ぶりに2万3000円の節目を回復しました。ただ、TOPIXは下落しており本日の上昇は先物主導感が強かった印象です。今週は東証1部の騰落レシオが125%まで上昇するなど徐々に過熱感への警戒が出てきやすい中で、日経平均が2万3000円どころをかためられるかどうかが注目されます。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)