1.概況
本日の日本市場は大型連休の谷間で様子見となりました。14円安でスタートした日経平均はやや下げ幅を広げたものの、56円安で下げ渋ると10時20分過ぎに上昇に転じました。その後は先週末の終値近辺で底堅さをみせるなど堅調に推移しましたが、節目の22,500円を小幅に超えたところでは上値が伸び悩み高値も51円高に止まりました。結局、日経平均は40円高の22,508円と小幅高ながら3日続伸となり、節目の22,500円をわずかに上回って取引を終えています。一方でTOPIXは小幅に3日ぶりの反落となりました。また、新興市場も軟調で東証マザーズ指数が7日ぶりの反落となったほか、日経ジャスダック平均も続落となっています。

2.個別銘柄動向等
マーケット全体は様子見ムードでしたが、個別では決算発表に大きく反応する銘柄がみられました。市場予想を上回る営業増益予想を発表したスタートトゥデイ(3092)やオークマ(6103)、日立(6501)、SCSK(9719)などが大きく上げ、スタートトゥデイが8.1%高、オークマが8.3%高、日立が6.1%高、SCSKが10.2%高となりました。また、ソフトバンクグループ(9984)はTモバイルUS(TMUS)との経営統合を発表した傘下のスプリント(S)が米規制当局の反対を警戒した売りから昨日の米国市場で急落したことで小幅に下げて始まりましたが、下げ渋ると間もなくして切り返し0.7%高と小幅に上げて取引を終えています。一方で減益予想の営業利益の見通しを発表したヤフー(4689)やソニー(6758)などが大きく下げ、ヤフーが14.4%安、ソニーが6.1%安となりました。また、営業増益予想の見通しを発表しながらも市場予想に届かなかったことでTOTO(5332)も11.8%安となっています。タダノ(6395)も今期の営業利益の見通しが市場予想を下回ったことに加え、投資判断と目標株価の引き下げも嫌気され12.4%安となりました。

【VIEW POINT: 明日への視点】
大型連休の谷間で今週の取引は本日と明日の2日間ですが、米国ではイベントが目白押しで米国市場やドル円などの動向からは目が離せません。今晩にはISM製造業景況感指数が発表されるうえ、2日には米FOMCの結果が、さらに週末には米雇用統計が発表されます。また、日本時間の明日朝にはアップル(AAPL)が決算を発表するなど、米国企業の決算発表も続きます。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)