1.概況
本日の日経平均は148円高の2万2467円と続伸しました。TOPIXやJPX日経400、新興市場のマザーズ指数も上昇しましたが東証2部指数は下げています。昨日の米国市場で主要指数が上昇したことを受け、日経平均は147円高の2万2466円で寄り付きました。日経平均は寄り付き後に40円足らずまで上げ幅を縮める場面がありましたが、すぐに持ち直すとその後もプラス圏で推移しました。前場を94円高で終えた日経平均は後場寄りから一段高となりました。再びやや上げ幅を縮める場面もあったものの引けにかけて盛り返し、結局148円高と寄り付きと同水準で取引を終えました。東証1部の売買代金は3兆3144億円と久々の3兆円超えとなりました。東証33業種はガラス土石製品や不動産業、石油石炭製品など22業種が上昇しました。一方で海運業、銀行業など11業種が下げました。海運業は3.3%の大幅安となっています。なお、日銀の金融政策決定会合の結果発表が行われましたがサプライズはほとんどなく、マーケットへの影響は限定的でした。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は高安まちまちでした。売買代金トップの任天堂(7974)が1.6%高となったほか、ソフトバンクグループ(9984)、キーエンス(6861)は上昇しました。任天堂の今期の業績予想は市場予想を下回りましたが、同社の予想は保守的で知られることからマイナス視されなかったようです。一方で昨日ストップ高となっていたマネックスグループ(8698)が本日は7%近く下げたほか、今期の業績予想が大幅な減益だったファナック(6954)も9.3%の大幅安となりました。また、三菱UFJ(8306)と三井住友(8316)もともに2%弱下げています。その他材料が出たところでは、好決算とともに子会社のゲーム会社が任天堂と提携すると発表したサイバーエージェント(4751)が一時ストップ高となり終値でも14%超の大幅高となりました。また、今期の営業利益予想を前期比61%の増益とし、あわせて自社株買いを発表した京セラ(6971)が13%近く上昇しました。

【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均は米国株高や一部企業の好決算を好感して続伸しました。やはり本日も決算が好調な銘柄が大幅高となりやすい一方で、今期予想があまり冴えないファナックが大幅安になるなど決算発表を受けて明暗が分かれています。来週は1日と2日の2営業日しかなく、次の本格的な決算発表は7日以降となります。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)