1.概況
本日の日経平均は325円高の2万1645円と大幅に続伸しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数や新興市場のマザーズ指数はいずれも上昇しました。昨日の米国市場で主要指数が上昇したこと、ドル円が106円台後半まで円安に振れたことを受け日経平均は221円高の2万1541円と上昇して寄り付きました。日経平均は寄り付き後に徐々に上げ幅を縮めると10時過ぎに142円高と1日の安値をつけました。そこから徐々に盛り返した日経平均は前場を348円高で終えました。日経平均は後場に入っても堅調に推移すると13時20分過ぎに418円高と1日の高値をつけました。その後引けにかけてやや上げ幅を縮めましたが、結局325円高と大きく続伸して取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆6536億円となりました。東証33業種は2%を超える上げとなった精密機器や不動産業など28業種が上昇しました。一方で非鉄金属、鉄鋼、水産・農林業、海運業、電気・ガス業の5業種が下げています。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は上げた銘柄が多くなりました。売買代金トップの任天堂(7974)が0.4%高と小幅に上げたほか、三菱UFJ(8306)、ファーストリテイリング(9983)、トヨタ自動車(7203)、三井住友(8316)、ソニー(6758)が上昇しました。一方でソフトバンクグループ(9984)、マネックスグループ(8698)、キーエンス(6861)は下げています。材料が出たところでは、2022年12月期に売上高2000億円を目標とすることなどをまとめた中期経営計画を発表した注文住宅を手掛けるヒノキヤグループ(1413)が5.4%高と大きく上昇しました。また、3月の既存店売上高が前年同月比10%増の高い伸びとなった日本マクドナルドホールディングス(2702)は1.4%高としっかりでした。一方で筆頭株主のベインキャピタルが保有株すべてを売却することが明らかとなったマクロミル(3978)は5%を超える大きな下げとなりました。

【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均は300円を超える大幅高となりました。ドル円が一時107円台をつけるなど外部環境に改善が見られるほか、貿易戦争に対する過度の不安も後退してきたようです。本日の大引け後にはセブン&アイ(3382)やハイデイ日高(7611)、薬王堂(3385)など小売株の一角が決算発表を行いました。明日のマーケットの反応が注目されます。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)