1.概況
本日の日経平均は295円高の2万1454円と続伸しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数や新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて上昇しました。昨日の米国市場で主要指数が上昇したことを受け、日経平均は233円高の2万1392円で寄り付きました。前場の日経平均はやや狭い値幅でのもみ合いとなり前場を213円高で終えました。日経平均は後場に入ると13時頃から急速に上げ幅を広げて一時は2万1500円の節目を上回る時間帯もありました。その後一旦は急速に上げ幅を縮めた日経平均ですが引けにかけて持ち直し、結局295円高と続伸して取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆1486億円と今夜の米国市場が休場の影響もあってか月末・年度末であることを考慮するとかなり少なくなりました。東証33業種は電気・ガス業と銀行業を除く31業種が上昇しました。中でも海運業や非鉄金属、ガラス土石製品などが大きく上げました。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄はほとんどが上昇しました。売買代金トップの任天堂(7974)が0.4%高となったほか、ソフトバンクグループ(9984)、ファーストリテイリング(9983)、三菱UFJ(8306)、ファナック(6954)、ソニー(6758)、東京エレクトロン(8035)がいずれも上昇しました。中でもファーストリテイリングは3.1%の大幅高で日経平均を48円あまり引き上げました。材料が出たところでは、中古区分所有マンション投資を手掛けるスター・マイカ(3230)が13%超の大幅高で上場来高値を更新しました。昨日発表した第1四半期の売上高が前年同期比71%増、営業利益が35.9%増と堅調だったことが好感されました。一方で今期の業績予想を下方修正したコールセンターの運営受託などを手掛けるバーチャレクス・ホールディングス(6193)は12%超の大幅安となりました。
【VIEW POINT: 明日への視点】
米国株高が好感され日経平均は大きく続伸しました。本日で2017年度の取引が終了しました。日経平均は昨年度末からの1年間で2,545円、約13%の上昇となりました。2月以降円高懸念や貿易戦争懸念などから株価はやや調整基調となっていますが、来週からの新年度入りで新たな資金流入が起き高値奪回に向けた堅調な値動きとなることを期待したいところです。なお、本日の米国市場は聖金曜日の祝日のため休場です。
(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)