NYダウ: 24202.60  △669.40 (3/26)
NASDAQ: 7220.54  △227.88 (3/26)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は米国と中国が貿易摩擦の回避に向けて交渉を開始したとの報道を受けて貿易摩擦への懸念が後退し大きく反発しました。292ドル高と大きく上昇して始まったダウ平均は510ドル高余りまで買われた後に200ドル高程度まで上げ幅を縮める場面もありましたが、午後には再び上げ幅を大きく広げる展開となり引け間際に700ドル高近くまで上げました。結局ダウ平均は669ドル高の24,202ドルと4日ぶりに反発して取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も227ポイント高の7,220ポイントとこちらも4日ぶりに反発しています。

2.経済指標等
主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げました。そのなかでも情報技術が4%高となったほか、金融と一般消費財・サービスも3%前後の上昇となりました。また、資本財・サービスとヘルスケアも2%を超える上昇となっています。

4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄はゼネラル・エレクトリック(GE)を除く29銘柄が上げました。そのなかでも目標株価の引き上げを受けてマイクロソフト(MSFT)が7%を超える上昇となったほか、中国が米国との貿易摩擦を回避するため米国からより多くの半導体を購入することを検討していると報じられたことに加えて、投資判断の引き上げもありインテル(INTC)も6%を上回る上昇となっています。また、アップル(AAPL)が5%近く、ゴールドマン・サックス(GS)やシスコシステムズ(CSCO)も4%近く上昇しています。ダウ平均構成銘柄以外では、ドイツの同業による買収提案に対して著しく過小評価しているとして買収を拒否すると発表した建材大手のUSG(USG)が急伸し20%近く上げています。

5.為替・金利等
長期金利は0.04%高い2.85%となりました。ドル円は円安に振れ105円台半ばで推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。本日は3月決算期末の権利付き最終売買日ですが、こうしたなか配当取りの買いや配当再投資による先物への買いがみられるかがポイントとなりそうです。また、本日は森友学園への国有地売却を巡る決裁文書の改ざん問題での佐川前国税庁長官の証人喚問にも注目が集まりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)