NYダウ: 24962.48  △164.70 (2/22)
NASDAQ: 7210.09  ▼8.14 (2/22)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は高安まちまちとなりました。金利上昇の一服を受けて57ドル高でスタートしたダウ平均は上げ幅を広げると昼過ぎに360ドル高近くまで買われ節目の25,000ドルを上回る場面もみられました。その後上げ幅を縮めたダウ平均ですが結局164ドル高の24,962ドルと3日ぶりに反発して取引を終えています。また、S&P500株価指数も2ポイント高の2,703ポイントと3日ぶりの反発となっています。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は主力のハイテク株やバイオ関連株の一角に売りが出たことで8ポイント安の7,210ポイントと4日続落となりました。

2.経済指標等
先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比7千件減の22万2千件となり小幅な悪化を見込んでいた市場予想に反して改善しました。また、1月の米景気先行指標総合指数も前月比1.0%上昇し市場予想を上回っています。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち9業種が上げ、不動産とエネルギーが1%を超える上昇となりました。一方で金融とヘルスケアが下げています。

4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄ではユナイテッド・テクノロジーズ(UTX)が3%を上回る上昇となったほか、キャタピラー(CAT)も2%を超える上昇となっています。また、原油価格の上昇を受けてエクソンモービル(XOM)とシェブロン(CVX)も1%前後の上昇となりました。一方でシスコシステムズ(CSCO)が1%近く下げ、長期金利の低下を受けてゴールドマン・サックス(GS)とJPモルガン・チェース(JPM)も軟調でした。ダウ平均構成銘柄以外では、決算が黒字転換し売上高や1株利益も市場予想を上回った石油・天然ガス開発大手のチェサピーク・エナジー(CHK)が急伸し22%近く上げています。ハンバーガーチェーン大手のウェンディーズ(WEN)も強気の見通しを発表したことで4%余り上昇しています。石油・ガス大手のアパッチ(APA)は2018年の生産量見通しが市場予想を下回ったことで6%を超える下落となりました。家具のネット通販を手掛けるウェイフェア(W)も決算で1株損失が市場予想を上回ったことで急落し23%近く下げています。

5.為替・金利等
長期金利は0.03%低い2.92%となりました。ドル円は円高に振れ106円台後半で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
米国市場でダウ平均が三桁の上昇となる一方で、ドル円が円高となるなど強弱材料が入り混じる格好となっていることから本日の日本市場は小動きでのスタートが予想されます。こうしたなかで日経平均はドル円の動向に神経質な展開となりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)