1.概況
本日の日経平均は106円高の2万2523円と続伸しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数や新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて上昇しました。昨日の米国市場で主要3指数が揃って史上最高値を更新したことを受け、日経平均は185円高の2万2601円で寄り付きました。日経平均は寄り付き後に上げ幅を260円超まで広げましたが、そこが本日の高値になるとその後はほぼ1日を通して上げ幅を縮める展開となりました。前場を173円高で終えた日経平均は後場に入っても徐々に上げ幅を縮めて106円高と結局本日の安値圏で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆7064億円となりました。東証33業種は3%を超える上昇となった石油石炭製品や1%超上昇した機械や鉱業など24業種が上昇しました。一方で水産・農林業や小売業、医薬品や食料品など内需ディフェンシブセクターを中心とした9業種が下げています。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄はほとんどが上昇しました。売買代金トップの任天堂(7974)が1%超上昇したほか、三菱UFJ(8306)、ソニー(6758)、ソフトバンクグループ(9984)、トヨタ自動車(7203)、TDK(6762)、SUMCO(3436)、東京エレクトロン(8035)などがいずれも上昇しました。中でもTDKは世界初の充放電可能な全固体電池を開発したと発表したことが材料視され6%近い大幅高となりました。その他材料が出たところでは、ファミレス大手のすかいらーく(3197)が4%安となりました。米投資会社のベイン・キャピタルが保有する株式を全て売却すると発表したため需給悪化が嫌気されました。一方で工作機械大手のオークマ(6103)は5.5%高となりました。国内証券が投資判断と目標株価を引き上げたことが好感されました。

【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均は続伸しましたが、本日まで4日連続で陰線を引いており市場が高値警戒感を持ちつつ推移していることがわかります。日本企業の好業績を背景にこのまま2万3000円へ向けて一段の上昇となるか注目されます。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)