NYダウ: 21454.61 △143.95 (6/28)
NASDAQ: 6234.41 △87.79 (6/28)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は前日に売られたハイテク株に買い戻しが入ったほか、金利上昇を受けて金融株も買われ反発しました。上昇して始まったダウ平均は昼前に170ドル高近くまで買われると、その後も堅調に推移し143ドル高の21,454ドルと反発して取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も87ポイント高の6,234ポイントと3日ぶりの反発となっています。
2.経済指標等
5月の米中古住宅販売仮契約指数は前月比0.8%低下の108.5となり市場予想も下回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち9業種が上げ、金融と情報技術が1%を超える上昇となったほか、一般消費財・サービスも1%近く上げています。一方で公益事業と不動産の2業種が下げ、公益事業は1%近い下落となっています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄ではキャタピラー(CAT)が2%を超える上昇となったほか、長期金利の上昇を受けてJPモルガン・チェース(JPM)も2%高となっています。また、インテル(INTC)やアップル(AAPL)といったハイテク株も買い戻しが入り堅調でした。ダウ平均構成銘柄以外では、プライベート・エクイティ会社への身売りを近く発表すると伝わったオフィス用品のステープルズ(SPLS)や、アルファベット(GOOGL)傘下のグーグルとクラウド事業で提携と伝わったクラウドやサーバー関連技術を提供するニュータニックス(NTNX)が急伸しています。決算で1株利益が市場予想を上回った食品大手のゼネラル・ミルズ(GIS)や種子・農業製品のモンサント(MON)も上げています。一方で投資判断の引き下げを受けて自動車部品メーカーのアドバンス・オート・パーツ(AAP)が大幅安となっています。
5.為替・金利等
長期金利はイングランド銀行のカーニー総裁が金融緩和の早期縮小に言及したと伝わり英国債が売られた流れを受けて0.03%高い2.23%となりました。ドル円は引き続き112円台前半で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が一昨日に引けで上回れなかった年初来高値(20,230円)を更新できるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)