1.概況
本日の日経平均は71円高の2万225円と続伸しました。TOPIXやJPX日経400も上昇しましたが、新興市場のマザーズ指数は小幅に下落しました。昨日の米国市場で主要指数は高安まちまちだったものの、ドル円が111円台後半まで円安に振れたことを受け日経平均は75円高の2万229円と続伸して寄り付きました。日経平均は寄り付き後まもなく上げ幅を100円近くまで広げましたがそれ以上の上値追いとはならず、その後はやや上げ幅を縮めました。1日の高値と安値の値幅が65円程度と引き続き材料難の中で大きな値動きは出ず、結局71円高と寄り付きとほぼ同水準で大引けをむかえました。東証1部の売買代金は2兆1420億円と2兆円の節目を上回りました。東証33業種は鉄鋼や石油石炭製品など26業種が上昇しました。一方でサービス業や陸運業など7業種が下げています。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は概ね堅調でした。売買代金トップの任天堂(7974)が小幅高となったほか、三菱UFJ(8306)、キヤノン(7751)、トヨタ自動車(7203)、JT(2914)、ソニー(6758)などがそれぞれ堅調でした。普段あまり売買代金上位に顔を出さないキヤノンやJTは12月決算銘柄で本日が中間配当の権利付き最終日に当たるため、配当取りの買いが入ったとみられます。材料が出たところでは、しまむら(8227)が2.2%安と軟調でした。昨日の大引け後に発表した2-5月期の決算で12%超の営業減益と冴えない業績だったことが嫌気されました。一方で日本オラクル(4716)は3%高で年初来高値を更新しました。昨日発表した通期決算が増収増益で、今期の売上高や純利益も増収増益予想と堅調だったことが好感されました。
【VIEW POINT: 明日への視点】
円安進行を好感して日経平均は続伸しました。ただ、引き続き材料不足の中大きな方向感は出ていません。今夜の米国市場でイエレンFRB議長の講演が行われます。今後の利上げやFRBのバランスシート縮小について何らかの示唆が行われるか注目されます。
(マネックス証券 プロダクト部 益嶋 裕)