NYダウ: 21528.99  △144.71 (6/19)
NASDAQ: 6239.01  △87.26 (6/19)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場はハイテク株や金融株に買いが入り上昇し、ダウ平均とS&P500株価指数は史上最高値を更新しました。上昇して始まったダウ平均は昼過ぎに130ドル高余りまで買われると一旦上値が伸び悩む場面もみられました。しかし、引けにかけて再び上げ幅を広げ結局144ドル高の21,528ドルと高値引けとなり、前日に続いて史上最高値を更新して取引を終えています。また、S&P500株価指数も20ポイント高の2,453ポイントと続伸し13日に付けた史上最高値を更新しています。さらにハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も87ポイント高の6,239ポイントとなり4日ぶりに反発しています。

2.経済指標等
主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち8業種が上げ、情報技術とヘルスケアが1%を超える上昇となったほか、金融も1%近く上げました。一方でエネルギー、公益事業、電気通信サービスの3業種が下げています。

4.個別銘柄動向
アップル(AAPL)が3%近く上げ、ダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。また、金利上昇を受けてJPモルガン・チェース(JPM)とゴールドマン・サックス(GS)も2%前後の上昇となり、アップルとJPモルガン・チェース、ゴールドマン・サックスの3銘柄でダウ平均を70ドル程度押し上げています。さらに新型機の受注好調を受けてボーイング(BA)も買われ上場来高値を更新しています。メディア大手のタイムワーナー(TWX)と番組宣伝用の動画配信で大口契約を交わしたと発表した写真・動画共有アプリのスナップチャットを運営するスナップ(SNAP)も上昇しました。一方で投資判断の引き下げを受けてコストコ・ホールセール(COST)が売られたほか、天然ガス・石油会社のライス・エナジー(RICE)の買収で合意したと発表した天然ガス開発のEQTコーポレーション(EQT)が財務負担を懸念する売りで急落しました。ライス・エナジーは買収価格にさや寄せする格好で急伸しています。

5.為替・金利等
長期金利はニューヨーク連銀総裁が米景気に楽観的な見通しを示したことで0.04%高い2.19%となりました。ドル円はやや円安に振れ111円台半ばで推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
米国株高を受けて本日の日本市場は上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が2日に付けた年初来高値(20,177円)を更新する展開となるかがポイントとなりそうです。また、昨日に2兆円を割り込んだ東証1部の売買代金に回復がみられるかも注目されます。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)