モトリーフール米国本社– 2026年4月14日 投稿記事より
AI需要の持続が追い風、エヌビディアとデルにみる投資妙味
最近のテクノロジーセクターの株価下落により、人工知能(AI)向けハードウェアの主要サプライヤーの一部では、バリュエーションが魅力的な水準まで低下しています。また、今回の下落を免れた銘柄のなかにも、絶好の買い場となるものもあります。
主要クラウドサービスにおけるAIの計算能力に対する需要は、引き続き供給を上回る傾向が続いています。この流れは、エヌビディア[NVDA]、およびデル・テクノロジーズ[DELL]にとって朗報です。両社は2026年5月に決算発表を予定おり、好調な業績とともに前向きな見通しが示されれば、それだけでこれらの株価が新高値へと押し上げられる可能性があります。
これらの企業が、今後何年にもわたるAIインフラ構築の恩恵を受けられる競争力を備えている理由をみていきます。
エヌビディア[NVDA]:需要堅調・受注拡大、競争優位が際立つ
持続的な競争優位性を備える
エヌビディアの株価は過去6ヶ月間をみるとレンジでの変動となっていますが、同社のAIチップに対する需要は依然として堅調です。そのため、2026年5月20日に予定されている次回の四半期決算は、決算発表後に株価反発のきっかけとなる可能性があります。
各種データは、エヌビディアが持続的な競争優位性を備えていることを示しています。前四半期には、データセンター事業が620億ドルの売上高を計上し、前年同期比で75%増、前四半期比でも22%増となりました。エヌビディアの75%という高い粗利益率は、堅調な利益成長につながっています。
この高い粗利益率は、価格決定力の強さを反映していると考えられます。顧客は、エヌビディアのGPUがより優れたAIモデルを可能にし、より多くのユーザー獲得や売上高の増加につながるため、同社のGPUに対して高い対価を支払っています。エヌビディアが新たなチップを投入するたびに、AI企業はより高度なモデルを構築し、ユーザーにより高品質なアウトプットを提供することができるようになります。
次世代チップ「Rubin」で累計1兆ドルを超える受注を見込む
エヌビディアの次世代チップ「Rubin」には、すでに顧客の注文が殺到しています。同社は、現行世代の「Blackwell」および今後発売予定の「Rubin」チップについて、2027年までに累計で1兆ドルを超える受注を見込んでいます。
なお、この予測には、前四半期に前年同期比263%の増収を記録した同社のネットワーキング事業を含む、その他の製品は含まれていません。また、エヌビディアがGroqの推論技術に関するライセンス契約(200億ドル規模)を締結し、今後同社が発売する可能性のある新製品についても考慮されていません。
2026年4月時点、エヌビディア株は来年度予想利益の17倍で取引されており、その潜在的な成長率に対して割安な水準にあると考えられます。2026年度の売上高は66%増加しました。このギャップは、市場が同社の将来性を過小評価している可能性を示唆しています。仮に次回も好調な決算を発表し、次の四半期についてもさらに強い見通しを示せば、2026年以降も株価上昇の余地があるとみられます。
デル・テクノロジーズ[DELL]:サーバー事業の成長と株価再評価に期待
AIサーバー事業を急速に拡大
デル・テクノロジーズ[DELL](以下、デル)はデータセンター向けサーバーの大手サプライヤーです。モトリーフール米国本社の調査によれば、主要なAI企業は2026年に設備投資を約50%以上増加させる計画であり、デルの売上高も今後増加が見込まれます。最近のテクノロジーセクターの下落にもかかわらず、デルの株価は上昇していますが、5月28日の四半期決算発表まで約1ヶ月を控えた現時点でも、依然として控えめな株価収益率(PER)で取引されています。
2025年、デルは250億ドル相当のAIサーバーを出荷し、2025年末時点では430億ドル分のAI関連受注残を抱えていました。同社は、この受注残を消化する過程で、2026年のAI関連売上高が500億ドルに達するとの見通しを示しています。
デルは、わずか数年前にはほぼゼロに近かったAIサーバー事業を急速に拡大してきました。現在では4,000社を超える顧客にサービスを提供しています。マイケル・デルCEOは、経済が「計算と処理」から「思考と知能」へと移行する中で、同社が恩恵を受けると確信しています。
AIインフラの拡大は、メモリなどの重要部品の不足によって制約を受けていますが、デルはその事業規模とサプライヤーとの関係を生かして部品を確保し、システムをより迅速に提供することが可能です。こうした実行力がリピート受注につながっています。
2026年以降にさらなる上昇余地
デルの事業の約半分は、依然として低迷するPCおよび周辺機器市場に依存しており、これが株価の割安なバリュエーションの一因となっています。しかし、AIサーバー事業の成長加速は、株価再評価のきっかけとなる可能性があります。430億ドルに上る未消化のAIサーバー受注残もその支えとなるでしょう。
同社の売上高は2025年19%増の1,130億ドルに達し、調整後利益は27%増加しました。こうした成長にもかかわらず、本稿執筆時点で同社株は予想PERがわずか14倍で取引されています。この低バリュエーションは、2026年以降にさらなる上昇余地をもたらす可能性があります。
免責事項と開示事項 記事は一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。元記事の筆者John Ballardは、エヌビディアの株式を保有しています。モトリーフール米国本社は、エヌビディアの株式を保有し、推奨しています。モトリーフールは情報開示方針を定めています。
