1.概況
本日の日経平均は9円安の1万9898円と小幅に続落しました。一方でTOPIXやJPX日経400、新興市場のマザーズ指数は小幅に上昇と主要指数は高安まちまちでした。昨日の米国市場で先週末に大幅安となったナスダック総合指数が続落し、ドル円もやや円高に振れたことを受け日経平均は48円安の1万9859円と続落して寄り付きました。日経平均は寄り付きの水準が1日の安値になるとその後は徐々に下げ幅を縮めて10時過ぎには一時プラスに転じる場面がありました。前場を22円安で終えた日経平均は、米連邦公開市場委員会(FOMC)や日銀の金融政策決定会合といった重要イベントを控えるなか後場に入っても大きな方向感は出ず、昨日の終値を挟んだもみ合いとなりました。結局日経平均は9円安と小幅に続落して取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆1192億円となりました。東証33業種は石油石炭製品や不動産業、建設業など22業種が上昇しました。一方で鉄鋼や精密機器など11業種が下げています。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は高安まちまちでした。売買代金トップに入ったソフトバンクグループ(9984)や東芝(6502)、トヨタ自動車(7203)、ファナック(6954)などが下落した一方で、任天堂(7974)、三菱UFJ(8306)、三井住友(8316)などは上昇しました。材料が出たところでは、ルネサスエレクトロニクス(6723)が10.9%の大幅高となりました。昨日の大引け後に産業革新機構の保有株の売出が発表され需給悪化懸念から朝方は売られたものの、経営の自由度が増すとの期待から徐々に買い戻されると結局大きく上昇しました。また、好業績を背景に一段の増配を検討していると報じられた富士通(6702)は1.6%高としっかりでした。東京個別指導学院(4745)も3.4%高と堅調でした。5月末時点の在籍生徒数が前年比5%増と発表したことから業績拡大期待が高まったとみられます。
【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均はFOMCなどの重要イベントを前に方向感が出ずほぼ横ばいとなりました。明日も引き続きイベントを前に方向感が出にくい展開が予想されます。ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は昨日も下落しましたが、本日反発するかどうかも注目されます。
(マネックス証券 プロダクト部 益嶋 裕)