1.概況
本日の日経平均は4円高の1万9984円と小幅に上昇しました。TOPIXも上昇した一方でJPX日経400は小幅安とまちまちでした。新興市場のマザーズ指数は1.4%高となっています。昨日の米国市場で主要指数が下落し、ドル円が109円台前半まで円高が進んだことを受け日経平均は28円安の1万9951円で寄り付きました。日経平均は寄り付き後にやや下げ幅を広げると一時は下げ幅が70円を上回りました。前場を63円安で終えた日経平均は後場寄り後しばらくすると下げ幅を縮めて13時過ぎにはプラスに転じました。その後再度マイナスに転じる場面もありましたが13時半頃に再びプラスに転じるとドル円がやや円安に振れたこともありその後はプラス圏での推移が続きました。一時は43円高まで上昇した日経平均は引けにかけてやや上げ幅を縮めたものの、結局小幅高で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆3239億円となりました。東証33業種は鉱業や非鉄金属など21業種が上昇しました。一方で建設業や小売業など12業種が下げています。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は高安まちまちとなりました。売買代金トップの任天堂(7974)や4位のソニー(6758)、トヨタ自動車(7203)、キヤノン(7751)などが下落しました。一方でソフトバンクグループ(9984)、三菱UFJ(8306)、三井住友(8316)、東芝(6502)などがそれぞれ上げています。材料が出たところでは、中期経営計画を撤回して抜本的な経営再建案を策定すると報じられたジャパンディスプレイ(6740)が10%近い大幅高となりました。携帯向けゲームのグリー(3632)も8.7%高と大きく上昇しました。新作ゲームがアップルのAppStoreの無料ランキングで首位となったことが材料視されました。一方で建設大手の安藤ハザマ(1719)が12%近い大幅安となりました。原発の除染費用を不正取得したとの報道が嫌気されました。

【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均は底堅さを見せました。やはり企業業績への期待が下値の堅さにつながっているとみられます。明日も引き続き英総選挙や前FBI長官の証言といった8日に集中する重要イベントを前に警戒感が残るマーケットになりそうです。

(マネックス証券 プロダクト部 益嶋 裕)