1.概況
本日の日経平均は70円高の1万9813円と小幅に続伸しました。TOPIXやJPX日経400、新興市場のマザーズ指数など主要指数は概ね上昇しました。昨日の米国市場はダウ平均が21,000ドル台を回復するなど堅調だった一方で、ドル円は111円台半ばまで円高に振れました。強弱材料まちまちのなか、日経平均は5円安の1万9737円と小動きで寄り付きました。日経平均は寄り付き後しばらくは前日終値を挟んだ狭い値幅でのもみ合いとなりました。日経平均は10時過ぎから上げ幅を広げると前場を106円高とほぼ1日の高値で終えました。後場に入ると日経平均はやや上げ幅を縮めながらも一貫してプラス圏での堅調な推移が続きました。結局日経平均は70円高で取引を終えています。東証1部の売買代金は2兆2213億円と昨日とほぼ同水準となりました。東証33業種は電気・ガス業や倉庫運輸関連など16業種が上昇した一方で、鉱業や鉄鋼など17業種が下げています。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金トップはソフトバンクグループ(9984)となり、4%近い大幅高となりました。米半導体企業のエヌビディア(NVDA)の株式を取得していたと報じられたことが買いを誘ったようです。ソフトバンクグループは1銘柄で日経平均を36円余り押し上げています。その他の売買代金上位銘柄は高安まちまちで、三菱UFJ(8306)、東芝(6502)、ファナック(6954)、東京エレクトロン(8035)などが上昇した一方で任天堂(7974)やトヨタ自動車(7203)、三井住友(8316)などは下げています。材料が出たところでは、国内大手証券が目標株価を引き上げたコマツ(6301)は3%近く上昇しました。また、医療機器輸入商社の日本ライフライン(7575)は国内証券が目標株価5,200円で新規にカバレッジを開始したことが材料となり、13%超の大幅高となりました。現在の株価が3,000円台と目標株価を大幅に下回る水準にあることが買いを誘ったようです。

【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均は小幅に続伸しました。16日に日経平均が1万9998円をつけた際にはドル円は113円台と現在よりも1円以上円安水準でした。それを考えると為替に対して日経平均の堅調さが目立ちますが、やはり2万円の回復には一段の円安進行が条件になりそうです。

(マネックス証券 プロダクト部 益嶋 裕)