1.概況
本日の日経平均は129円高の1万9742円と反発しました。TOPIXやJPX日経400、新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて上昇しました。昨日の米国市場で主要指数が上昇したこと、ドル円が111円台後半まで円安に振れたことを受け、日経平均は164円高と反発して寄り付きました。本日の日経平均は寄り付きの水準が1日の高値となるとその後株価は伸び悩みました。日経平均は寄り付き後に徐々に上げ幅を縮めると前場を94円高とその時点の安値圏で終えました。後場の日経平均は前引けの水準の狭い値幅でのもみ合い推移が続きましたが、引けにかけてドル円が一時112円台をつけるなどやや円安が進んだこともあり、日経平均もやや上げ幅を広げて129円高での大引けとなりました。東証1部の売買代金は2兆2226億円となりました。東証33業種はその他製品や海運業など31業種が上昇した一方で、医薬品と情報・通信業の2業種は下落しました。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は、上昇した銘柄が目立ちました。売買代金トップの任天堂(7974)は3%超上昇し連日で年初来高値を更新しました。その他にもソフトバンクグループ(9984)、三菱UFJ(8306)、東芝(6502)、ブイ・テクノロジー(7717)、ソニー(6758)などがそれぞれ上昇しています。東芝は半導体子会社の東芝メモリに対しウエスタンデジタル(WDC)が総額2兆円の買収提案をしていると報じられ8%超の大幅高となりました。また、ブイ・テクノロジーは昨日の大引け後に海外メーカーからフラットパネルディスプレイ製造装置について約130億円の受注をしたと発表したことが好感され6.5%高となり年初来高値を更新しています。その他材料が出たところでは、明治ホールディングス(2269)が2%近く下げ5日続落となりました。国内外の大手証券が相次いで投資判断と目標株価を引き下げたことが嫌気されました。

【VIEW POINT: 明日への視点】
円安と海外株高を受け日経平均は反発しました。今夜の米国市場では5月に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨が発表されます。6月のFOMCで再利上げが行われるかどうかのマーケットの判断材料となり、米金利やドル円に一定の値動きが出る可能性がありそうです。

(マネックス証券 プロダクト部 益嶋 裕)