1.概況
本日の日経平均は77円安の1万9883円と反落しました。TOPIXやJPX日経400、新興市場のマザーズ指数など主要指数は概ね下落しました。昨日の米国市場で主要指数が下落しドル円が113円台まで円高に戻したことを受け、日経平均は19円安の1万9941円と反落して寄り付きました。日経平均は寄り付きが1日の高値となるとその後徐々に下げ幅を広げる展開となりました。11時過ぎに151円安と1日の安値をつけた日経平均は、前場を138円安で終えました。日経平均は後場に入ると徐々に値を戻し結局77円安で大引けをむかえました。本日は5月限の日経225先物ミニ・オプションのSQ日だったこともあり東証1部の売買代金は2兆9645億円と3兆円に迫る高水準でした。東証33業種は石油石炭製品、サービス業、小売業、陸運業など内需関連業種を中心とした12業種が上昇しました。一方で非鉄金属や不動産業など21業種は下げています。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は下落した銘柄が目立ちました。売買代金トップのソフトバンクグループ(9984)が2.5%安となったほか、トヨタ自動車(7203)、ファーストリテイリング(9983)、任天堂(7974)、三菱UFJ(8306)がいずれも下落しています。売買代金6位に入った楽天(4755)は昨日発表した1-3月期の決算で、営業利益が前年同期比73%増となるなど好調だったことを受け6%超の大幅高となりました。その他材料が出たところでは、昨日の決算発表で今期の営業利益予想を前年同期比12%増とし、増配や自社株買いも合わせて発表した丸井グループ(8252)は10%近い大幅高となっています。一方で前期業績が7.7%の営業減益で着地し、今期も31.1%の営業減益予想としたカドカワ(9468)は8.2%の大幅安となりました。

【VIEW POINT: 明日への視点】
今週2万円回復まで10円余りまで迫る場面があった日経平均ですが、結局2万円回復はなりませんでした。来週は15日で日本企業の決算発表がほぼ終了します。決算を受けたアナリストの目標株価やレーティングの変更が進むとみられ、しばらくはそれが材料になりやすいとみられます。また、18日に発表される1-3月期の日本の国内総生産(GDP)の速報値の結果も注目されます。

(マネックス証券 プロダクト部 益嶋 裕)