1.概況
本日の日経平均は210円高の1万9289円と上昇し4日続伸となりました。TOPIXやJPX日経400、新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて上昇しました。昨日の米国市場でナスダック総合指数は初めて6,000ポイントの大台に到達し史上最高値を更新しました。また、ドル円が111円台まで円安に振れるなど外部環境が好転したことを受け、日経平均は105円高と続伸して寄り付きました。日経平均は寄り付き後も上げ幅を広げると前場を152円高とほぼその時点の高値で取引を終えました。日経平均は後場寄りからやや上げ幅を縮めましたが、13時半ごろから一段高となりました。日経平均はそのまま引けにかけても堅調に推移し、結局高値引けで取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆5099億円と高水準でした。東証33業種は全33業種が上昇しました。中でも石油石炭製品、ゴム製品、輸送用機器、非鉄金属、銀行業の5業種は2%を超える上昇となっています。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は概ね堅調でした。売買代金トップの三菱UFJ(8306)やソフトバンクグループ(9984)、トヨタ自動車(7203)、三井住友(8316)、東芝(6502)などが上昇しました。一方で任天堂(7974)、日本電産(6594)、NTT(9432)は下げています。材料が出たところでは、自動車向けのターボチャージャーなどが好調で2017年3月期の業績予想を上方修正したIHI(7013)は7%超の大幅高となりました。また、日本郵船(9101)、商船三井(9104)、川崎汽船(9107)の海運大手3社は揃って今期の最終損益が黒字になりそうだとの報道を受け、各社とも堅調でした。中でも商船三井は2.7%高となっています。また、2017年3月期の営業利益が前期比3%減程度と従来予想より減益幅が縮小して着地したようだとの観測報道が出た旭化成(3407)も1.7%高としっかりでした。

【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均は高値引けで4日続伸と良い引け味となりました。今夜の米国市場ではトランプ政権の税制改革案が発表される見込みです。トランプ大統領は非常に大規模な減税を実施すると示唆していますが、その内容が市場の期待に沿うものかどうかによってマーケットの反応は分かれるものとみられます。

(マネックス証券 プロダクト部 益嶋 裕)