1.概況
本日の日経平均は1円安の1万8430円と小幅に反落しました。一方でTOPIXやJPX日経400、新興市場のマザーズ指数は小幅に上昇と主要指数は高安まちまちでした。昨日の米国市場でダウ平均は118ドル安となった一方でナスダック総合指数は上昇しました。米国市場が高安まちまちで支援材料になりにくく、ドル円は108円台後半と昨日の大引け時点とほぼ変わらない水準だったことから日経平均は14円高の1万8446円と小動きで寄り付きました。日経平均はじりじりと上げ幅を広げると11時頃に91円高と1日の高値をつけました。前場を56円高で終えた日経平均は、後場入り後しばらくは前引け水準での推移が続きましたが、14時過ぎから徐々に上げ幅を縮めると引け間際に小幅なマイナスに転じ、結局1円安とほぼ横ばいで取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆1592億円と昨日に続いて2兆円を上回りました。東証33業種は銀行業やゴム製品など14業種が上昇、原油価格の下落を受け2%を超える下げとなった石油石炭製品などの19業種が下落しました。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は売買代金トップの任天堂(7974)を除き概ね上昇しました。ソフトバンクグループ(9984)、三菱UFJ(8306)、トヨタ自動車(7203)、三井住友(8316)、ソニー(6758)がいずれも1%台の上昇となったほか、東芝(6502)は5.3%の大幅上昇となっています。また、売買代金8位に入ったキヤノン(7751)は2%以上上昇しました。東芝から買収した医療機器会社の寄与などにより1-3月期の営業利益が前年同期からほぼ2倍になったようだと報じられたことが材料視されました。その他材料が出たところでは、一部メディアで2015年に買収したオーストラリアの物流会社の減損処理を検討していると報じられた日本郵政(6178)が報道後に急落し2.7%安となりました。また、人材派遣のジェイエイシーリクルートメント(2124)は、3月の月次売上高の前年比の伸び率が2月に比べて大きく鈍化したことが嫌気され9%超の大幅安となっています。
【VIEW POINT: 明日への視点】
昨日は日経平均が小幅上昇、TOPIXが小幅下落となりましたが、本日は逆に日経平均が小幅下落、TOPIXは小幅上昇となりました。2日続けて日本市場はほぼ横ばいで、市場が様子見姿勢を強めていることがわかります。週末にフランス大統領選の第1回投票を控えていることから、明日はポジション調整に伴う相場の急変動に念のため注意を払いたいところです。
(マネックス証券 プロダクト部 益嶋 裕)