NYダウ: 20663.22  ▼65.27 (3/31)
NASDAQ: 5911.74  ▼2.61 (3/31)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は金融株やエネルギー株を中心に売りが出て小幅に下落しました。一日を通して小幅に下げ軟調に推移したダウ平均は65ドル安の20,663ドルと反落し安値圏で取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も2ポイント安の5,911ポイントとなり6日ぶりの反落となっています。

2.経済指標等
3月のミシガン大学米消費者態度指数確報値は96.9と速報値から0.7ポイント下方修正され市場予想も下回りました。また、2月の米個人消費支出(PCE)も前月比0.1%増となり市場予想を下回っています。変動の激しい食品とエネルギーを除いたPCEコアデフレータは前年同月比1.8%上昇し市場予想を上回っています。2月の米個人所得は前月比0.4%増となり市場予想と一致しました。3月の米シカゴ購買部協会景気指数(PMI)は57.7となり市場予想を上回っています。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち金融や電気通信サービス、エネルギーなどの8業種が下げました。一方で不動産と公益事業、一般消費財・サービスの3業種が上げています。

4.個別銘柄動向
投資判断と目標株価の引き上げを受けてアルミ大手のアルコア(AA)が2%を超す上昇となったほか、決算で最終赤字が大幅に縮小したカナダのブラックベリー(BBRY)が急伸しています。また、アマゾン・ドット・コム(AMZN)が堅調で連日で上場来高値を更新しています。一方で投資判断の引き下げでコーニング(GLW)が売られ、経営幹部が価格競争の厳しさを指摘したと伝わったネット旅行予約のエクスペディア(EXPE)も下げています。ダウ平均構成銘柄ではエクソンモービル(XOM)が2%安となり下落率でトップとなったほか、JPモルガン・チェース(JPM)やゴールドマン・サックス(GS)も軟調でした。

5.為替・金利等
長期金利は0.04%低い2.38%となりました。ドル円は円高となり111円台前半で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
米国株安に加えドル円も円高となっているものの、先週末に日経平均が年度末特有の需給要因からか150円以上の下落となったことから、本日の日本市場は反発してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の19,000円を試すような展開となるかがポイントとなりそうです。また、寄り付き前の8時50分には日銀短観が発表される予定で注目されます。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)