NYダウ: 20924.76  ▼29.58 (3/7)
NASDAQ: 5833.93  ▼15.25 (3/7)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は買い材料に乏しいなか利益確定の売りが出て小幅に続落となりました。下落して始まったダウ平均はしばらくして小幅なプラスに転じたものの、買いが続かず直ぐにマイナスになるとその後は小安く推移しました。結局ダウ平均は29ドル安の20,924ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も15ポイント安の5,833ポイントとなりました。

2.経済指標等
1月の米貿易収支の赤字額は前月比9.6%増の484億9200万ドルとなり2カ月ぶりに増加しました。市場予想とはほぼ一致しています。また、1月の米消費者信用残高は88億ドル増の3兆7735億ドルとなったものの、市場予想は下回っています。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうちエネルギーや電気通信サービス、ヘルスケアなどの9業種が下げました。一方で情報技術と公益事業の2業種が上げています

4.個別銘柄動向
S&P500株価指数の構成銘柄に組み入れられると発表された衛星放送のディッシュ・ネットワーク(DISH)が大幅高となったほか、決算が増収増益となった手芸・家庭雑貨販売のマイケルズ(MIK)が堅調でした。一方で米下院共和党が医療保険制度改革(オバマケア)の改廃法案を明らかにしたことで医療保険株が売られ、ユナイテッドヘルス・グループ(UNH)やエトナ(AET)が小幅に下げています。また、決算が減益となったスポーツ用品大手のディックス・スポーティング・グッズ(DKS)が急落しています。ストレージメーカーのニンブルストレージ(NMBL)を10億ドルで買収すると発表したヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)も財務負担を懸念した売りで下げています。ニンブルストレージは買収価格にさや寄せする格好で急伸しました。

5.為替・金利等
長期金利は0.02%高い2.52%となりました。ドル円は114円近辺で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
米国株とドル円に大きな動きがみられなかったことから本日の日本市場も小動きでのスタートが予想されます。こうしたなか本日は取引開始前の8時50分に2016年10-12月期のGDP改定値が発表されます。速報値からの上方修正が見込まれていますが、相場に影響がみられるかどうかが注目されます。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)