NYダウ: 21005.71  △2.74 (3/3)
NASDAQ: 5870.75  △9.53 (3/3)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は一日を通して前日終値を挟んで揉み合い方向感に欠ける展開となるなか小幅反発となりました。高値圏にあることで利益確定の売りが出やすい一方で、金利上昇を受けて金融株が買われるなど売り買いが交錯しダウ平均は2ドル高の21,005ドルとほぼ横ばいで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も9ポイント高の5,870ポイントとなりました。

2.経済指標等
2月の米ISM非製造業景況感指数は57.6と前月から上昇し2015年10月以来の高水準となり市場予想を上回りました。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち金融、ヘルスケア、情報技術などの5業種が上げました。一方で不動産、生活必需品、エネルギーなどの6業種が下げています。

4.個別銘柄動向
市場予想を上回る業績見通しを発表した半導体のマイクロン・テクノロジー(MU)が大幅高となったほか、市場予想を上回る決算を発表したハンバーガーチェーンを運営するハビット・レストランツ(HABT)が急伸しました。また、前日に新規株式公開(IPO)した写真・動画共有アプリのスナップ(SNAP)はCATV大手コムキャスト(CMCSA)傘下のNBCユニバーサルがIPO時に5億ドルを投資したと伝わり大幅に上昇しています。一方でカナダのハドソンズ・ベイによる買収に向けた資金調達が難航していると伝わり百貨店メーシーズ(M)が大幅安となっています。会員制卸売大手のコストコ・ホールセール(COST)も決算で売上高などが市場予想を下回ったことで大幅安となっています。

5.為替・金利等
長期金利はイエレン米連邦準備理事会(FRB)議長が講演で3月中の利上げを検討する方針を明言したことで利上げ観測が一段と強まり0.01%高い2.48%となりました。ドル円は114円近辺で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
先週末の米国株やドル円に大きな動きがなかったことから本日の日本市場も小動きでのスタートが予想されます。こうしたなか本日も日中はドル円の動向をにらみながらの展開となりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)