1.概況
本日の日本市場は3日ぶりに大幅反落となりました。昨日の米国市場で主要3指数が揃って連日で史上最高値を更新したことから19円高の19,478円で寄り付いた日経平均は40円高余りまで小幅に上げ幅を広げましたが、節目の19,500円をわずかに超えたところで上値を押さえられると取引開始30分後にはマイナスに転じました。前場は19,400円を割り込むことなく下げ渋っていた日経平均ですが、東芝が予定通りに決算を発表できなかったことを嫌気した売りが出て後場に入ってまもなく下げ幅を広げ13時過ぎには160円安余りまで売られました。その後やや持ち直す場面もあった日経平均ですが14時半過ぎに東芝が決算発表を1カ月延長すると発表したことで再び下げ幅を広げました。結局、日経平均は220円安の19,238円とほぼ安値引けで取引を終えています。また、新興市場では東証マザーズ指数が1%以上上昇し続伸となったほか、日経ジャスダック平均も小幅に3日続伸となり昨日に続いて昨年来高値を更新しています。

2.個別銘柄等
東芝(6502)が後場に一段安となり8.0%安と急落しました。本日の昼休み中の12時に第3四半期の決算発表を予定していましたが、「開示できる状況にない」として予定通りに発表されなかったことから後場は売り気配でのスタートとなりました。同じく昼休み中に決算を発表したマブチモーター(6592)も5.2%安と大きく下げています。営業利益が1割減益となる2017年12月期の冴えない見通しを発表したことが嫌気されました。昨日の取引終了後に決算を発表したニコン(7731)も14.6%安と急落しています。通期の営業利益の見通しを490億円から440億円に下方修正したことで売りがかさみました。2016年12月期の決算が二桁の減益となった楽天(4755)は、2016年10-12月期の国内ネット通販の取扱高が伸びたことが好感され一時3%以上上昇する場面もありましたが、買いが続かずマイナスに転じ1.8%安となっています。一方でミネベアミツミ(6479)が16.7%高と急伸し昨年来高値を更新しています。旧ミツミ電機の利益が上乗せされることで通期の業績予想を上方修正したことに加え、1200万株、150億円を上限とする自社株買いを発表したことから買いを集めました。また、三井金属鉱業(5706)も通期の営業利益の見通しを市場予想を上回る水準へと引き上げたことで13.1%高と急伸し昨年来高値を付けています。

【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均は東芝の決算発表延期で下げ幅を広げる展開となりましたが、円安一服で19,500円の節目で上値を押さえられ上値の重さが意識されたことが買い先行でスタートした日経平均が下げに転じるきっかけでした。こうしたなか今晩は米国でイエレンFRB議長の議会証言が予定されています。今後の利上げ時期やペースについてヒントがあるのかがポイントとなりそうですが、議会証言を受けて日経平均の上値が伸び悩む原因となったドル円に動きがみられるかが注目されます。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)