1.概況
本日の日経平均は58円高の1万8976円と小幅に続伸しました。TOPIXやJPX日経400、新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて上昇しました。先週末の米国市場で主要指数が大きく上昇したことを受け日経平均は151円高の1万9069円と1万9000円の節目を上回って寄り付きました。ただ、ドル円がやや円高に振れたことを受けてか日経平均は寄り付きの水準が1日の高値となると10時過ぎには2円高と先週末の終値近くまで上げ幅を縮めました。その後持ち直し前場を55円高で終えた日経平均ですが後場に入って再び上げ幅を縮めるとまもなくマイナスに転じました。その後前引け水準まで値を戻し結局小幅高で取引を終えました。東証1部の売買代金2兆1807億円となりました。東証33業種は水産・農林業や金属製品など24業種が上昇しました。一方でその他製品や繊維製品など9業種が下げています。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金トップに三菱UFJ(8306)が3.4%高と大きく上昇しました。トランプ米大統領が金融規制の見直しを指示する大統領令に署名したことで先週末の米国市場で金融株が大きく買われた流れを受けて買いを集めました。その他の売買代金上位銘柄も概ね堅調でした。ソフトバンクグループ(9984)、トヨタ自動車(7203)、みずほ(8411)、三井住友(8316)、ソニー(6758)などがいずれも上昇しました。また、売買代金5位に入ったヤフー(4689)は一時ストップ高となり終値でも15%近い大幅上昇となりました。先週末の大引け後に発表した決算を受けて大手証券が目標株価を引き上げたことが好感されました。その他材料が出たところでは、ヤマハ(7951)が11%超の大幅安となりました。先週末に発表した第3四半期決算で、10-12月の3ヶ月の業績が前年同期比で大幅な減収減益となったことが嫌気されました。一方で結婚式運営のテイクアンドギヴニーズ(4331)は9.7%の大幅高となりました。第3四半期決算が堅調で、通期の営業利益の予想を上方修正したことが好感されました。

【VIEW POINT: 明日への視点】
150円以上上昇して始まった日経平均ですが円高を嫌気してか上げ幅を縮めての大引けとなりました。今週は10日に予定されている日米首脳会談が注目材料です。また、今週は日本企業の決算発表が佳境を迎えます。本日の大引け後にはトヨタ自動車が決算発表を行いました。明日のマーケットの反応が注目されます。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕)