NYダウ: 19884.91  ▼6.03 (2/2)
NASDAQ: 5636.20  ▼6.45 (2/2)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は材料に乏しいなか雇用統計の発表を控えていることもあって様子見となり小幅に高安まちまちとなりました。一日を通して方向感なく前日終値を挟んで小幅に揉み合う展開となったダウ平均は6ドル安の19,884ドルと反落して取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も6ポイント安の5,636ポイントと3日ぶりの反落となっています。一方でS&P500株価指数は1ポイント高の2,280ポイントと続伸となっています。

2.経済指標等
先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比比1万4千件減の24万6千件と2週ぶりに減少し市場予想を上回る改善となりました。また、2016年10-12月期の非農業部門の労働生産性速報値は年率換算で前期比1.3%上昇し市場予想を上回っています。単位労働コストは前期比1.7%上昇し市場予想を下回っています。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち不動産や公益事業、生活必需品などの6業種が上げ、不動産は1%を超える上昇となりました。一方で電気通信サービスや素材、金融などの5業種が下げ、電気通信サービスは1%を上回る下落となっています。

4.個別銘柄動向
決算が増益だったメルク(MRK)が3%を超える上昇となり、ダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。また、業績低迷が続くなか身売り交渉を進めていると報じられた百貨店大手のメーシーズ(M)や、決算が市場予想を上回る増収増益となった自動車部品のデルファイ・オートモーティブ(DLPH)が大幅高となったほか、1株当たり損益が市場予想より縮小した石油のコノコフィリップス(COP)も買われています。一方で決算が減収減益だったうえ、最高経営責任者(CEO)の退任を発表した衣料品のラルフローレン(RL)が急落しました。なお、取引終了後に決算を発表したアマゾン・ドット・コム(AMZN)は売上高が市場予想を下回ったことなどで時間外で売られています。

5.為替・金利等
長期金利は変わらずの2.47%となりました。ドル円は112円台後半で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
円高一服を受けて本日の日本市場は反発してのスタートが予想されます。日経平均は節目の19,000円を回復しそうですが、ドル円の動向に神経質な展開が続くなか引けで19,000円を上回れるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)