サンプラザ中野だー!

 そりゃあないだろう、と思った。例の「退職金は返上すれば」発言だ。そりゃあない。だって首長は立派な仕事なのだから。立派な仕事をした人は退職金をもらってしかるべき、と思うのだ。さもなければ首長を志す人が限られてしまう。端的に言って「金持ちの名誉職」になってしまうと思うのだ。金持ちの名誉職になったとしたら、金持ちの考え方で政治が行われるようになる。よっぽどの篤志家は別として、自分たちの仲間あるいはクラスのための政治になる。これは理想的ではない。

 退職金を返上する政治家や役人が増えると国家のためになるように聞こえる。しかし逆だ。

 「私は小泉首相のご意見に従い、退職金はもらいません」という公約は選挙民にとって耳障りが良い。それだけで当選してしまうかもしれない。しかし「利益誘導はしません」と言っているわけではない。おまけに「私にはやりたいことがこんなにあります」とも言っていない。

 ここでも何回か書いた。実は俺は現在の政治家の給料は安いと思う。衆議院議員の年俸は2,500万円くらい(タイゾー談)。これを高いと考える人もいる。しかし俺の知り合いの元代議士の経済状態は汲々だった。地元と東京で事務所を維持しなくてはならない。それぞれに人を雇い機器を買い運営をする。彼女はレンタカーのカローラを自分で運転して週末地元に戻る。これが寄付金などをもらわない新米政治家の現実だ。

 自分たちの将来を任せている政治家の給料を安く抑えるということは、あふれる才能を逃がすことだと俺は思うのだ。イチローが松井が大リーグへ行った。自分の可能性を身体的にも報酬的にも試したかったからだろう。優秀な才能はより高い報酬に向かうのだ。代議士に1億円くらいあげても良いのではないだろうか。優秀な代議士が国会に必要だと思うのならば。

 あと、報酬が高ければ世間の目が集まる。そして厳しい批評にさらされることになる。自然と政治に関心が高まり、民主主義がより機能するようになる。これは良いことである。利益誘導で私腹を肥やすことに血道を上げる困った政治家は漸減するはずだ。

 と羽田空港で書いている俺なのであるよ。株価がやばい。