サンプラザ中野だー!

 アメリカの超大型ハリケーン・カトリーナ。ジャズやブルースのメッカ・ニューオーリンズを直撃だ。街中が水没している。俺は行った事はないのだが、ほとんどのライブハウスやスタジオが水没しちゃっているのだろう。数多いるミュージシャンも被災しているにちがいない。音楽の街は立ち直れるのだろうか。音楽系に限らず被害総額は甚大だろう。にもかかわらず昨日のアメリカ市場は上げている。アメリカは強いね。

 今日は関東大震災のあった日。1923年のことだ。今もしも東京に大地震がきたらどうだろう?日本の市場は持ちこたえられるのだろうか?以前にも書いたが、俺はとある地震予知サイトをブックマークしている。そのサイトが想定する東京大地震の被害が凄い。単に建物が壊れたり火事が起こったりするものではない。東京湾岸の化学爆発を想定している。大量に蓄えられている石油やLPGが巨大な火の玉となって爆発。それは巨大爆弾をもしのぐ被害を及ぼすだろう、と書かれているのだ。かなり怖い。

 そして選挙だ。衆院解散から早3週間。与党大勝のムードが微妙に変わってきてはいないか?小泉首相の繰り出すヒステリックな仕掛けの数々。流石に「呆れた感」がちまたに流れ出している、様な気がする。

 選挙の結果がどうなるか、俺にはまったく予想がつかない。でも今回の選挙で一つだけ危機を感じていることがある。それは大方の党が国会議員を減らそうとしていることだ。参議院をなくしてしまおうという意見さえ聞く。この意見が出るとき引き合いに出されるのはアメリカの連邦議会の議員数だ。上院・下院あわせて535人。国民52.6万人に一人の割合だ。日本は衆参両院で722人。国民17.7万人に一人だ。この数字だけを比較すると確かに日本の国会議員の数は多い、ということになる。しかしここにはマジックがある。為政者が自らの都合の良いほうに国民を導こうとするとき、彼らは必ずマジックを使う。ここでのマジックは議会システムの違いを無視しているということだ。アメリカは連邦制だ。50の州から成り立っている。よく知られているように州によって法律が違っていたりする。つまり州政府の自治権が日本の都道府県が持っているそれとは比較にならないほど強い。法律を決められるのだから。だから州議会の存在そのものが大変重いものなのだ。日本の国会並みの重要性があるといえる、かもしれない。連邦議会はその上の組織だ。日本の国会よりは専権事項が少ないのだ。だから国会議員の数と連邦議員の数をただ比較するのはフェアでない。各州の議員の数を足す必要がある。

 それから日本と同じ議院内閣制をしくイギリスは上院下院合わせて1659人の国会議員がいる。国民3.5万人に一人である。大統領制のフランスでは898人。国民6.7万人に一人。同じくドイツは603人。13.7万人に一人。韓国は273人。17.5万人に一人。ほぼ日本と同じ比率だ。

 つまり世界に比して日本の国会議員の数は決して多くない。むしろ少ないと言える。

 では何故こんなマジックを使って国会議員の数を減らそうと先導するのか。それは議会を牛耳り易くするためだ。意見を一つにまとめ上げやすくするためだ。つまり専制的な政治に近づくことを狙っているからなのだ。

 俺は思う。国会議員は増やすべき、と。もしもイギリス並みに3.5万人に一人としたら、ざっと3600人。現状で立法権を持つ国会に国民の多様な意思は反映されているのだろうか?多様な意思が反映されない議会は国会と呼べるのだろうか?