サンプラザ中野だー!

 先ずは映画だ。韓国映画の「マラソン」を観た。障害者がフルマラソンに挑む物語だ。主人公は自閉症なのだ。でも走る事が好きで足も速い。実在の青年をモデルに作られた作品なのだそうだ。韓国でも500万人(確か)を動員したそうだ。とても気持ちがよい。素直になれる。爽やかで、そしてホロリとさせられた作品である。梅雨時にはぴったりだね。試写会場は満席だった。それから「スター・ウォーズ」だ。これはあのルーカス作品の最終版。世界のスターウォーズだ。このシリーズ、実は苦手だ。動きが速くて良く分からなくなる。登場人物も雑多だし。だからシリーズすべては観ていない。でも今回は良かった。一番最初のスターウォーズに続く物語だったからだ。一言で言えば「ダースベイダー誕生秘話」なのである。「あーなるほど」「そうだったんだ」と心の中で膝を打つ事が何度もあった。だから面白かった。スターウォーズに区切りを付ける意味でも観に行った方が良い。試写会場は満席だった。キャンセル待ちも出たほどにだ。

 そして体験型イベント「ダイアローグ イン ザ ダーク」だ。これは真の暗闇を体験するというイベント。面白い。そもそもドイツで始まった。哲学博士号を持つアンドレアス・ハイネッケという人が発案した。彼がジャーナリストをしていたときに助手として盲人を指導した。その体験をもとに発案したのだそうだ。去年も東京で行われ、大反響があった。2004年の日本イベント大賞特別賞を受賞したそうだ。で、今年もやるのだそうだ。その宣伝としてごく小規模で行われた会に参加してきた。渋谷警察の近所の古びたビルの地下だった。見知らぬ4人が一人の盲人により暗闇へと導かれたのである。4人は手に白杖を持たされた。暗闇の中で声を掛け合い、時にはふれあう。足下の変化や空気の流れに驚いたり和んだり。そして見えないはずの風景が心の中に見えてきたり。とにかく新しくてしかも原初的な体験に心が解かれていった。そして見知らぬ4人は親近感を抱いてしまったのである。これは超お勧め。

 日本経済が浮揚しようとしている。経済が良くなればエンタテインメントに目が向く。前回のバブル期の熱狂型とは違う、心のヒダに分け入るような素敵なエンタテインメントを体験したいものだよ。