7月31日に公表された日銀金融政策決定会合の結果は予想通り。もちろん、市場の反応はたいしたことはありませんでした。株式市場は今週から実質8月相場入り。日銀金融政策決定会合を終え、今晩からは連邦公開市場委員会(FOMC)が開催されます。ただ、政策金利の据え置きが見込まれていることや、FOMC後の議長による記者会見もないため、こちらも無風通過でしょう。
一方、今週は米国では7月のISM製造業景気指数や雇用統計など主要な経済指標の発表もあります。日米金融イベントに加え、何かと市場関係者にとっては忙しいスケジュールになっていますが、筆者が気がかりなのは、前回も少しとりあげた、米国の10年債利回りの動き(図表1)です。
7月中盤までは狭いレンジでモミ合いだったのですが、25日移動平均線を超えた直後からいきなり変動率が高まっています。足元は、6月の戻り高値水準を回復しており、一段と上昇しやすい環境になっているような気がします。もしかすると、上述したISM製造業景気指数や雇用統計をきっかけに金利上昇も。米ハイテク株の一段安やダウ平均の下押し要因になるかもしれません。VIX指数(恐怖指数)も何やら変な動きをしているようにみえます。なので、株の押し目狙いとしては、8月前半は少し待ちのスタンスがよいのではないかと。米ハイテク株の調整がどこで落ち着き、物色に変化がみられるかを見極めたいところです。