米国市場で6月25日、恐怖指数といわれるVIX指数(図表)が約2カ月ぶりの水準となる17.33まで上昇しました。VIX指数は、シカゴ・オプション取引所(CBOE)がS&P500を対象としたオプションのボラティリティをベースに公表しています。数値が高いほど投資家が先行き1カ月程度の相場に不透明感を強めている状況を示します。
そのVIX指数ですが、2015年の人民元ショック以降、およそ100-120日周期で高値を付ける傾向があり、前回高値から100日後となるのは今週です。米国株式市場ではダウ平均が9日ぶりに反発したと思えば、週明けは一時500ドル近い下げ。ナスダックも高値から下げるなど、リスク回避ムードが一段と強まる展開に注意しておきたいところです。
さて、先週の日経平均は下落基調にあった100日線(22,099円 6月25日現在)に引き寄せられるように下げる場面がありましたが、75日線や200日線が同水準を通っていたことで、3つの線が集まる支持帯となりました。6月26日もその水準の堅さをもう一度試す展開となりましたが(執筆:6月26日、9:30)、再び支持帯として意識できるかどうか。
一方、メルカリ株が軟調なことや、個人の売買高が多い任天堂、三菱UFJFG、コマツなど主力大型株の一角が最近で年初来安値を更新しています。そういった意味では、先物への買い戻しによって日経平均に底堅さが残っていたとしても、市場全体は良好な雰囲気ではありません。こんな主力株の不一致な状況が続く間は、日経平均は良くてもみ合い。VIX周期が正しければ、米株波乱によって日経平均も3月安値に対する「二番底」を7月に向けて試す展開になりかねません。