鉄建(1815)株が急騰しました。建設株だけでなく、この手のパターンはたくさんありそうな感じです。建設株では、不動テトラ(1813)がどうか、というところでしょう。決算発表がネガティブに受け止められ、急落したあとの出直りだけに、続くことができるかに注目しています。

鉄建は、バブル高値1,920円からの調整は長期的に続きましたが、01年安値64円と10年安値65円がほぼ同水準で、その中間にある06年高値317円を上回ったことがポイントでした。その時点で注目し続けなければいけません。2013年に381円まで上昇したあとは数カ月間調整しましたが、ほとんど下げなかったことも急騰につながった要因です。短期的には570円処、さらに上があるようなら、92年から95年にかけてのもみ合い相場の均衡点だった860円~880円処まであるかもしれません。時間は少しかかるでしょうけど、過去の均衡点まで回帰する習性はどんな株にもあるようです。

同じようなパターンを探せとばかりに、今回のコラムを書き始めたのはいいのですが、物色の広がりが早すぎで間に合わなかったようです。日本コンクリート工業(5269)をみていたのですが、上昇についていけません。ただ、鉄建は06年高値317円から6割程度上昇した位置にありますが、日本コンクリート工業は05年高値581円から2割も上昇していません(8/27現在)。目先は上昇一服かもしれませんが、上手く押し目を拾えると、高値更新の軌道に乗っていけそうです。

上昇しやすいチャートパターンは、このコラムでは何度がご紹介いたしました。05年~06年に付けた戻り高値(バブル期からの調整のなかでも比較的小さな山)を超えると、株価のパワーが加速します。ある意味、銘柄選びは業績やPERなどからみるよりも、そんな感じのパターンだけを見つければいいのです。すぐに動意付くかは別にしても、何らかの材料が出てくるはずです。

あと、日本通信(9424)ですが、二番天井を形成したあとの下値メドは682円処です。先週の安値691円が目先の安値になるのか、ダメ押しがあるのか?
ダメ押しがあったとしても、下値メドは682円~625円処。ただ、リバウンド狙いにとどめておくべきでしょう。あくまでも私の目安ですが、リバウンド狙いで930円~940円程度。上記、下値メドを下回ると560円~530円処までリスクは広がります。

東野幸利

株式会社DZHフィナンシャルリサーチ

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