今日の東京は昼下がりに、真夏の夕立のように急に暗くなり、雷が鳴り、強い雨が降りました。連休中には立夏も訪れます。今日の雷は、夏の到来を告げるものだったのかも知れません。街を歩いていても、様々な花の香りが漂ってくる季節になりました。

「五月待つ花橘の香をかげば昔の人の袖の香ぞする」(古今集夏歌・伊勢物語「花橘」)

蕾や芽が膨らんでくるのを見て春が来たことを知り、香りで夏が来たことを知り、音で秋が来たことを知り、寒さで冬が来たことを知る。古の貴人も、現代の我々も、四季を四通りの感覚で知る。四季があることはありがたいですね。

街中だけでなく、食べものやお酒の香りも豊かになってくる季節です。静かに大きく息を吸いながら、香りを大切にこの季節を過ごしていきたいと思います。