東京都知事選は、後半に入って一気にポケモンに話題をさらわれたにも拘わらず、そして当日も夏休み中でかついい天気だったにも拘わらず、前回都知事選を13%ポイントも上回る投票率で、加えて選挙速報番組の視聴率もとても高かったようで、有権者の興味がとても高かったことが分かりました。

いや、正確に云うと、興味が高かったのではなく、興味はいつでもそれなりにあるのですが、今回は自分も投票しなければいけないと云う、投票行動に対する意識が高かったのかも知れません。ブレグジット国民投票の結果に驚かせられたり、この候補がもし当選したらヤバいだろう?、と云う懸念が惹起されて、投票行動に多く繋がり、そして結果に対する興味も高かったのでしょう。
今回のことを見ると、民主主義を機能させるための要素と云うか工夫に関してヒントがあるように思えます。身近な危機感って、行動を起こさせるには重要ですよね。住宅街の夜道で変な人に会ったら、「助けてー!」と叫ぶよりも「火事だー!」と叫ぶべきだと聞いたことがあります。助けてと叫んでもすぐには人は出てこないが、火事だと叫べばすぐに出てくる。まぁ、そんなもんでしょう。民主主義を機能させる工夫と云うよりも、これはコミュニケーション論ですね。色々と参考にしたいと思います。