昨日から当社コールセンターのある八戸に出張し、今日戻って東京駅の丸の内北口を出ると、そこに靴磨きやさんがいました。たまにいるのですが、詳しく見たことはありません。しかし今日は傘の下にぶら下がっている手書きの紙に気が付きました。
表面は「八OO円」、随分高いなぁ。そして裏面を良く見ると「創業65年」。まじかよ!サンフランシスコ講和条約の年からやってるのか!これにはさすがにビックリしました。自己申告なので真偽は不明ですが、多分本当なのでしょう。しかし800円は高い。私が社会人になった頃は500円だったような。世の中の色々なものやサービスの値段は、30年前とあまり変わっていないような印象があるので、これはとても高く感じます。
しかし!30年で1.6倍ということは、1.6の30乗根を取ると、約1.016になるので、複利で年率1.6%で価格上昇してきたことになります。ここで思うことが2つ。ひとつは、完全個人商店で65年も続けて暮らしてくるには、ちゃんと一定のインフレ値上げをしないとダメなのだということ。もうひとつは、仮に3%のインフレ値上げを30年間してきたと仮定すると、500円の靴磨き代は、1.03の30乗で約2.4倍の1200円になっていなければならなかったということ。どちらも考えさせられます。
30年で500円が800円になって、高いと思うようでは、私も知らずのうちに焼きが回っています。デフレ病は恐ろしい。ぶっ飛ばさないとイカンですね。