今日は立春ですが東京は寒波に襲われています。冬の最後であった昨日は春のように暖かく、春の始めである今日は、明け方はまだ暖かかったのですがその後ぐんぐんと温度は下がり、真冬のような寒さです。あられも降りました。皮肉なものです。マーケットも然り。イエレンFRB新議長は、その門出に強烈な洗礼を受けているようです。誰かが意思を持って新議長を試し、チャレンジしているのか、或いはマーケット自体に意思があるのか。

紀貫之が春立つ日に詠んだ古今集春歌二首目は大好きな歌です。
「袖ひちて むすびし水の こほれるを 春立つけふの 風やとくらむ」
凍っていた水が溶け始める、希望や再生を思い立たせる、キラキラとした美しい歌です。しかしこの歌は実際に水が溶けているのを目の前で見ているのではありません。春の風が凍っていた水を溶かしているだろうか、という推測であり、或いは語感的には、溶かして欲しいものだ、という希望的観測があるようにも読めます。

気持ちと実際の動きには常にギャップがあるものです。しっかりと気持ちを持って、反転を待ちたいと思います。