今年もお盆が来ました。毎日ビルの中ばかりで、子供の頃の夏休みが懐かしいです。あの頃は朝早く起きてくわがたを捕りに行き、すいかを食べ、高校野球を見て、一日中遊び呆けて、日が暮れていきました。あぶらぜみがうるさくて眠れなくて、やがて夕方にかなかなが鳴くようになり、そしてつくつくほーしが鳴く順番だったでしょうか。私には田舎らしい田舎がなくて、夏休みは基本いつも浦和の自宅にいました。小さい頃からの夢、そして今でも思う夢は、今頃どこか山あいの田舎で、或いは四万十川なんかが流れていてもいい、浴衣を着て、みんなも浴衣を着ていて、夏祭りが行われ、うちわを持ち、毎日が過ぎていく。いつか見た、青い浴衣と素足と赤い鼻緒が映るコマーシャルの場面が網膜から離れません。陽水の少年時代。横溝正史の小説の場面。そういった自然や行事、雰囲気がなくならないうちに、そして自分の中の少年時代がなくならないうちに、一度ゆっくりしたいなぁ。
- 松本 大
- マネックスグループ株式会社 取締役会議長 兼 代表執行役会長、マネックス証券 ファウンダー
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ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社を経て、ゴールドマン・サックス証券会社に勤務。1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資で株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)を設立。2004年にはマネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社(現マネックスグループ株式会社)を設立し、以来2023年6月までCEOを務め、現在代表執行役会長。株式会社東京証券取引所の社外取締役を2008年から2013年まで務めたほか、数社の上場企業の社外取締役を歴任。現在、米マスターカードの社外取締役、Human Rights Watchの国際理事会副会長、国際文化会館の評議員も務める。