今北京にいます。昨日着いたのですが、夕方には天津に移ります。中国にはかなり頻繁に来ていますが、振り返ってみると北京は暫く来てなかったようです。但し此処には馴染みの場所や人たちがいるので、間があいたことをあまり意識させません。中国とは色々な課題を抱えていますが、日本が十世紀以上も関わってきた数少ない国です、賢く、丁寧に関係を重ねていくべきでしょう。

さてこの北京、暫く来ない間に何が変わったか?物価は上がったように思います。それ以外は?自分が中国に慣れてきた所為もありますが、変化が以前よりも減った気がします。経済が大きくなったので、絶対量は同じペースで変化していても、分母が大きくなって変化率が小さく感じるのでしょうか。いや、恐らくそうではないでしょう。守るものも増えてきて、変化のスピードが落ちたのでしょう。

プロスペクト理論にも一脈通ずるものがあります。人は儲かっている・うまく行っている領域ではリスクを嫌い・安定を好み、損している・うまく行ってない領域ではリスク・変化を好む。一個人のキャリアの変遷の中での行動パターンにも同じことが当て嵌まりますが、プロスペクト理論はノーベル経済学賞を取ったとは云え、基本は心理学です。国も個人の集合体。個人から社会の規模まで、類推して適用することが出来るのでしょうか。そんなことを思う久し振りの北京でした。